31話 ページ33
『………』
目を覚ますと茶色の天井が目に写る
上半身だけを起こして窓を見ると其処から漏れている光で朝ということも理解した。
布団をどけて体制を直す
────ギシッ…
『懐かしい匂い…』
熊の嗅覚で御国の匂いを辿って先ずは部屋を出て…廊下を歩いてもう一つの扉の前まで来て足を止めた。
───……スッ
ひょこっ と扉から顔を出すと御国とジェジェ兄が寝ていた
ゆっくりと扉を閉めて熊になって彼らに近付く
『よ…っと、御国は寝坊助さんだな (ボソッ)』
ベッドによじ登って顔の隣にしゃがみ小さな声で言い寝顔を見ることにした。
『(御国の寝顔…久し振りに拝める
小さな頃は良く一緒に寝てくれてたっけ
其の度に毎回リリイ兄と御園と3人で俺と一緒に寝るだけに口喧嘩しかけそうになってて俺の提案で毎日交代交代で寝てたよね
……懐かしいや…顔も大人っぽくなってさ
それにこんなに大きくなって…)
何時も…俺だけこういう時、自分だけ唯時間に流されてるだけだな…って感じるだ』
俺は御国の頭を撫でる手を止め するり と髪の方にいきさらさらと指と指の間から零れ落ちて行く…
『綺麗だよな…』
御国「……何が綺麗なの?」
『おはよ…御国 (ニコッ』
御国は 「おはよ」 と言った後、俺を布団の中に入れ 「何が綺麗だったの?」 と言った。
『髪だよ。さらさらしてて綺麗だな…って』
御国「えー、それだけ?」
『うーん…。 後は…寝顔かな?』
御国「寝顔…見てたの?俺の?//」
『そうだよ。小さかった頃の御国の寝顔も可愛かったけど、大きくなった今も変わらないなーって』
御国「…そんなに見てたのかよ!
恥ずかしい…だろ ///」
バサッ と顔まで布団を被る御国に俺はこてんと顔を傾ける
すると…ジェジェ兄が起きて蛇姿で俺を見る。
ジェジェ「A…久し振りだな」
『久し振りっ!ジェジェ兄!』
「おいっ、こら!ジェジェ、重い!」
ジェジェが座っている所は御国が丸まっていた布団の上だった…
下からバシバシやってジェジェは其処から降りてきた
『ジェジェ兄…御国の上は駄目だよ?
御国が怒っちゃうから』
そう言いながら蛇のジェジェの頭を撫で撫でする。
御国「俺と一緒にもう1回寝よ」
『? 良いけど御国、店は大丈夫?』
御国「夕方くらいから開くから大丈夫」
『そっか、なら安心して寝れるね』
御国「うん…ほら、寝るぞ」
『ふふっ…はいはい』
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作者名:黒猫 | 作成日時:2018年7月29日 16時