20話 ページ22
────ババババッ!
『……っ?!』
椿兄達と別れた後…近くの裏路地から何発もの銃声が聴こえた。
直ぐに脚を銃声のする方に向かって走っていくと目の前には芥川さんと白髪の少年や黒髪のセーラー服の女性が血塗れで倒れており金髪の団子をした女性が此方に気付き拳銃を向けた。
『芥川さん…だっけ?何してるのかな?』
「貴様、何故僕の名を知っている…」
中也さんから教えてもらった…って言うのじゃ面白くないからなぁ。
其れに今はあの子達が心配だ。
悪そうな奴等じゃない…。瞳を見れば判る。
芥川さんも僕の事…知らないみたいだし。
逆に今は好都合か…。
『そんなの君が指名手配犯で有名だから…とでも言っておこっかな?』
「羅生門に喰われにきたか…?其れともこの人虎の仲間か…?」
仲間…ねぇ……
『そうでもないが、仲間でもない只の化け物だったら?』
「仲間じゃない弱者なら殺すまで……っ!」
───ガキンッ!
金属と金属がぶつかり合う音がし小さな火花を散らした。
「貴様…異能力者か…」
『異能力者…ではないな』
「君っ、危ない!」
白髪の少年の声に眼を後ろにやる間もなく羅生門を防いでいた方とは違う空いていた片方の刃で防いだ。
ヒュン!───
「なっ?!」
『おー怖い怖い。でも、そんな弾一発じゃ僕に傷なんてつけれないよ?』
自分に中る直前に弾丸を真っ二つに切り落とした…。
───カランッ!
『さてと、其処に寝ている少年少女は……大丈夫じゃなさそうだけど…まだ間に合うな』
「邪魔が入ったが…僕…約束は守る!」
『しまっ───』
気付いた頃には遅く少年の片足が羅生門によって無くなっていた。
激痛に叫ぶ少年の前に立ち芥川から守る。
「邪魔だ!」
『(まずい……っ!)』
───ガッ!
『……かはっ!』
羅生門から避けたものの脇腹を少し喰い契られた。
ボタボタ 流れる脇腹を左手でおさえ立ち上がり芥川に2本の刃を飛ばす。
其の時だった…
白髪の少年から青い光と文字が出て白虎へと姿を変えた。
「そうこなくては…!」
少年…白虎を殺そうとするのを止めようとするが金髪の女が拳銃で右足に発泡した。
────バンバンッ!
『……っ糞…!』
「芥川先輩の邪魔はさせません」
『嗚呼、そうかよっ……!』
脚で女の所持している拳銃を想いっきり高く蹴りあげ刃を釜のように曲げた。
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作者名:黒猫 | 作成日時:2018年7月29日 16時