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寧々｢え…｣
.
寧々のすぐ後ろには巨大な鋏の刃が迫っていた
光｢先輩!!｣
.
──────じょきん
届かなかった｡
律「……ボケッとするな」
寧々「え…あ､ ありがとう…ございます」
「「ヤシロ! / 先輩!」」
光「大丈夫ですか!?」
寧々「うん! …あ､ あの……貴方は…?」
律「…そんな話は後だ…
まだ来るぞ」
律は鋏の下に駆け出し
─────ｼﾞｬｷﾞｨｨ!
鋏の刃が寧々に届く直前に助け出し
そして､鋏に蹴りをくらわす
ｺﾛｯ と鋏のネジは取れ鋏はバラけ下に落ちる
寧々｢やったぁ!｣
花子「いや､ まだだ」
律「しつけー鋏だな」
喜ぶ寧々に律はバラけた鋏を見る
そしてバラけた鋏は再びネジをキュルキュルとつけられ､
元通りになる
それと同時に人形達も動き出す…
寧々｢!!」
花子｢少年!｣
花子くんは包丁の刃で鋏に対抗する
光｢言われなくても…､
やってやらァ!｣
雷霆杖で寧々に集っていた人形たちを殴り飛ばすし､ 律は氷の刃で串刺しにしていた
花子｢さーすがァ
.
.
じゃ､行くよ｣
寧々｢え!?｣
花子は寧々を脇に抱え､ 光は律に担ぎ上げられ
走り出す
花子｢逃げろー!｣
.
.
寧々｢でも扉が…!｣
後ろでピョンピョンとピンク色の何かが跳ねていた
寧々｢! もっけちゃん!｣
勿怪の耳には3人がそれぞれ探した腕が……
花子｢腕をあの祠に!｣
光｢うおおおおお!!｣
ズバン
光は腕を祠に投げると､ 祠の戸がしまった
光｢おーっし!!｣
律「乱暴だな…」
───ゴ ゴゴゴ ゴゴゴゴ…
扉が開くと､4人は一目散に扉の向こうへと走った
寧々｢( 誰も居ない葵も他の子達も…
このまま進んでいけば､ きっと会えるんだよね…? )｣
律「(主、無事だろうか…怪我をしていたし…
これを片付けて早く我が主のもとに行きたい。)」
─────ｼﾞﾘﾘﾘﾝ
.
───ｼﾞﾘﾘﾘ
.
─────ｼﾞﾘﾘﾘﾝ
黒電話が再びけたたましく鳴り始めた
寧々が受話器を取ろうとすると､ 花子が受話器を取った
咳払いをした花子は電話の向こうに向かって､
花子｢もしもーし｣
「左腕…」
「わたしの左腕､探してくださいな……」
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作者名：黒猫 | 作成日時：2020年3月22日 1時
