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『黄昏時
その階段には犠牲者の血が
どこからともなく滴り落ちる…… か…
まさか、 本当だったなんて…
ニ番…』
僕は美術室のB階段の前まで来ると
真っ赤な血が滴り落ちて
地溜まりができていた
それを見ていて少し不安になる…
『……けど、 こればかりは直接本人に会って
聞き出すしかない…よね』
ジャラ…
『( 確か、 4段目を踏めば二番の境界に行ける筈 )』
他の怪異達の境界にホイホイ行く回数は
かなり減った方だと思う…
けど、 もう… 三番の境界にだけは行きたくない
土籠先生や二番を…
.
もう…
.
.
.
僕の、 せいで…
傷付けさせたくない………
.
今も、 鏡には警戒してる…けど…
.
.
今度、 連れて行かれたりなんかして……
.
それで…
.
七番様のお気に入りの…ヤシロに
.
怪我…させたら……
.
.
今度こそ
.
ここから…
.
.
消される………
『こんな僕より…ヤシロの方が良いに決まってる
だって、 僕は殺人鬼
ヤシロは純粋な心を持つ綺麗な人間
.
ヤシロの方が良いって言われるのも…
仕方…ない、 んだ…よね……』
.
視界がぼやけて
目頭が熱くなり目から生暖かい何かが溢れて
足枷の下から血が零れ出来た血溜まりに
重力にしたがって頬から地に落ちていった
──ピチャッ…!
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作者名:黒猫 | 作成日時:2020年3月22日 1時