祓い屋の少年 00 . ページ26
屋上にレジャーシートを敷いて､
寧々と花子が座っている｡
寧々と花子の手には Gシネマ の雑誌
寧々｢は〜〜〜､
イケメンが空から降って来ないかしら…｣
花子｢ヤシロ……」
花子さんは若干引きぎみだった
そして彼の反応にヤシロは不貞腐れた
寧々｢別に本気じゃないもん
現実とフィクションの区別くらいついてるもん
でも､怪異の助手なんてやってるのよ?
つい､特別な出会い､特別な恋を期待しちゃうじゃない｣
花子｢トクベツねー｣
寧々｢そうねぇ､ 例えばこの映画みたいに…｣
.
.
高貴な血筋ゆえに悪霊に囚われた可憐な
そんな彼女の目の前に突然､
空から降ってきた美少年
彼は見事 悪霊を打ち祓い､少女と結ばれるの…
.
.
花子｢まじ? 俺､打ち祓われてるんだけど｣
花子さんはヤシロから Gシネマ の雑誌を真上から取り上げる
花子｢キケンシソー禁止ー
大体そんなモーソーしなくても､
ヤシロには俺がいるじゃん｣
そう言って､ヤシロの両頬を片手で優しく掴むが
ヤシロは慌てて剥がして言う
寧々「ここに蓮がいたら本当に怒っちゃうから!!」
そんな少し暗くなってしまった雰囲気が壊れる声が屋上に響いた
─────ﾀﾞﾝｯ!!
?｢そこまでだ!!｣
2人の動きは止まり､立ち上がって上を見上げる
?｢やっと見つけたぜ､悪霊め!!｣
寧々｢( 空から男の子…あの映画と同じ! )｣
1人ときめくヤシロ
?｢かもめ学園､中等部三年…｣
寧々｢( まさか､美少年が私を……!!
王子「( おいで､ 寧々! )」
.
光｢源光だ! 冥土の土産に覚えときやがれ!!｣
ｻｧｧ… と想像していた王子様は消えていった
寧々｢知り合い?
花子くんのこと見えてるみたいだし…｣
花子｢あの少年は源家の人間だね
俺が見えるのも､そのせいだ」
寧々｢源家……武士?｣
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作者名：黒猫 | 作成日時：2020年3月22日 1時
