02 . ページ17
「「……A?」」
『あ……ごめん。…薬を飲まないといけないの忘れていた…
ごめんね。ちょっと水持ってくるよ』
僕は頭から手を離し立ち上がると蛇口から水をコップに注いで錠剤と一緒に飲み込んだ。
『……さてと、もう少しでくるかな…?』
『その前に』 と 僕は指を鳴らし掌に
『戻ってきたばかりでごめんね…
校内の見回りをしてきてほしい』
そう頼めば しゅぼっ と音をたてて消えてしまった…
.
居なくなってしまったモノクロの日々に
そんな相棒達と普の居ない世界はもう嫌だから…
『居なく…ならないでね……』
僕はそう溢して相棒達の頭を撫でる
まかろん、ふく丸「「??…うん、居なくならないよ/どこにも行かないよ」」
『っ!! ……うん…ありがとう』
相棒達をとことん甘やかした後ヤシロが下校して
日が沈んで夜になって階段を上る音が聞こえ
扉のドアノブが捻られる
綺麗な満月の光だけが
その後ろ姿は生前の頃良く見ていた
Aの後ろ姿にそっくりだった
花子「蓮… 来たけど」
『そう…それじゃっ、 まずは種明かしからだね』
僕は眺めていた月の石を首から掛けている
小さな巾着に入れて地に足を付く
『さてと、 それじゃあ始めに何を知りたい…?』
サァァァ と夜風が気持ち良く吹く
花子「蓮、 君は何者?
返答によっては…… 分かってるね?」
『怖い怖い…この姿の事でしょ?』
─── …パチンッ!
右指を鳴らすと人間の姿から怪異の姿へ変わった
花子「似てるんだよね…生前のAに
喋り方も、 仕草も…
そして、俺が蓮に触れたこと
最後のは君が普通の人間ではないことを疑った理由ね」
『そりゃあそうさ…
僕は人間の姿を偽ってここの生徒として
混ざっているんだからね』
花子「人間の姿…? ……えっ?」
しゅぼっ と僕の
花子「蓮って、まさか…本当に?」
『漸く分かった?
僕の正体は…
七不思議が零番目 あやかし神社
その管理人の蓮です。
初めまして? 七番様』
花子「零番…? 聞いたことがない」
『だろーね
よっぽどのマニアか祓い屋くらいしか
本当の噂は知らないんじゃないかな?
流されているのはほんの1部分の噂だけなんだから』
47人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒猫 | 作成日時:2020年3月22日 1時