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斬られたところから何かに吸い込まれるように消えていく
人魚が抱えていた寧々は宙に投げ出されるが
花子くんが上手に受け止めた
花子「ナイスキャッチ!」
『(……返り血付いちゃった…久し振りに力だって使ったし
疲れたな… )』
僕がそんなことを思っている間にも話は進んでいた
寧々「そ、そんな!
どうしよう…花子さん私…あの魚に連れて行かれちゃうの?
あんなお願いしなきゃ…しなきゃ良かった…」
と言うとヤシロは泣き出した…
花「くふっ…
泣いても無駄
これが怪異に関わるってコトだ
言ったよね?
使うなってせっかく忠告してあげたのに
お ばーかさん」
つんつん と魚のヤシロをつついた
寧々「うっ……」
花子「でも、君はコレを先輩に使わなかった
だからまだ願いを叶えてあげられる
人間に戻りたい? 願うなら叶えよう
もちろん､ 代償はもらうけど」
寧々「だ､ 代償って…?」
花子「さぁ?でも､ 最低限の日常生活は
送らせてあげる
どーする?」
寧々「…も､戻る!戻りたいっ!
お願い花子さん､人間に戻して!」
花子さんは鱗をピンッと飛ばして
花子「言ったね?じゃあ…お代は
"カラダで払ってもらうよ" 」
『んじゃ… 僕も､ 一緒に呪いを受けるよ
(ﾆｺｯ)』
ﾊﾟｷﾝｯ!! と花子の持っていた鱗を半分に割って犬歯で咥えて悪戯に成功したような子供の笑顔を浮かべながら僕は2人に言う
寧々「飲んじゃったら…私みたいに魚になっちゃう…!!」
『ヤシロ1人で全部抱えるよりかは
僕達2人で呪いを押さえた方が花子くんにもいいでしょ?』
花､寧「「蓮……」」
ﾆｺｯ と少しの笑みを浮かべたあと
僕は半分の鱗を飲み込む
ごくん…!
僕と普が人魚の鱗を飲み込むと
寧々は人間の姿に戻っていた
花子「彼岸と此岸の境を超えて、
俺たちの縁は結ばれた
君が受ける呪いは俺達が最低限に抑えてあげる
代わりに貰うよ君の…
労働力☆」
寧々「は?」
花子「いやあ､ 良かった良かった
ちょーど欲しかったんだよ､ ニンゲンの助手
やらしー意味だと思った?」
その言葉にヤシロは「 ぎくっ 」と
肩を揺らした
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作者名：黒猫 | 作成日時：2020年3月22日 1時
