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『お疲れさまです!』
タオルを配って、挨拶をすると
もわっとした空気が喉を霞めた。
夏だから尚更暑い上に締め切られた窓。
さっき開けてくださいって言ったのに。
隣の梟谷の方々もしんどそう。
あっちのマネージャーも忙しそうだから、私しか居ないのか。
解れた靴紐を縛ってステージに足を掛けた。
幕の後ろにある階段を上り、放送機械が沢山ある場所を右。
上から見える体育館は何だか気色がちがうので観客はいっつもこんな感じなんだろう。
高いところに耐性はないので早めに窓を開けるとしよう。
ロックをはずして押すと、がたりと歪な音をたてて中より涼しげな風が通る。
まだまだ窓は多い。
ドリンクは置いてきたから、白鳥の皆さんに迷惑はかけないと思うけど。
上からみると既にドリンクを持っていて。
梟谷のほうも休憩がなのかマネージャーがばたばたと回っていた。
『あ、』
ばちりと赤葦さんと目があって、つい逸らしてしまう。
うわー、やってしまった。
もう下向けない。
もう一回目があっても対処する自信ない。
仕方ないと頭をあげると未だに此方をむく真っ黒な目。
私をのみ込むように捉えていて、息が止まる。
耐えきれなくなった私は直ぐに目線をずらして窓の方を向いた。
まだ視線が背中に刺さる。
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モカ(プロフ) - もちゃこさん» ありがとうございます!初めての宮くんですが、頑張ります! (2018年8月3日 16時) (レス) id: 5993d4e948 (このIDを非表示/違反報告)
もちゃこ - 初めてコメントします。宮くんの小説楽しみです! (2018年8月2日 20時) (レス) id: ceaa89e085 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2018年6月30日 23時