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story6 ページ7

彼を多く語るには、
私にはまだ分からないことだらけ。

ーーー


「...マジか」




だけど、エレベーターを停止させてしまったキッカケはきっと私。


謝る為に、俯いていた顔を上げた。




『あの、すいません。私がボタンを凄い勢いで連打したのが原因だと思うんです。ま、巻き込んでしまって本当にすいません!』




精一杯の気持ちで謝った。
目の前の彼は、目を見開いていて、驚いた表情を浮かべていた。


わ、この人、目が綺麗。




『あの...』




流れる沈黙に耐え切れずに何かを話し掛けようとした時、急に目の前が真っ暗になった。




『...停電?』




何も見えない。怖い。
気付くと足がガクガクと震えていた。





「俺の腕、掴んでていいよ」





そう言って、彼は私の隣に寄り添ってくれた。
どうしようもなく怖くなった私は、その腕に甘えて彼の右腕を掴む。




いつの間にか足の震えは止まっていた。







「暗いとこ苦手?」

『あ、はい』

「だろうね。手が震えてる」

『あ、ごめんなさい』

「さっきから謝ってばっかり」




そう言って少しだけ彼は声に出して笑った。




『だって、こんな状況になったのも私のせいだし』

「まぁ、あんな勢いよくボタン押し続けたら、こんな古いエレベーター壊れる事くらい予想出来るとは思うけど」




サラッと嫌味を言う人。
だけど、掴んでる腕は暖かかった。




「だけど、こんな経験なかなか出来ないからいいよ」





一瞬見た時チャラそうに見えて、近寄り難い人だと思ってたけど、多分この人は優しい人。そう思った。


そのあと少しだけ話をしていたら、やっとエレベーターが動き始めた。




『あ、動いた!良かった』




隣を見ると、意外と超至近距離に彼がいた。
慌てて掴んでいた手を離す。


あっという間にエレベーターは1階に到着した。
扉が開く前に、お礼を言わなくちゃ。




『あの、ありがとうございました!腕まで貸して頂いて。本当にありがとうございました。じゃあ、お先に失礼します』




笑顔でお礼を言って、エレベーターから出ようとした時、彼が閉まりそうな扉を手で止めて、私を見つめてきた。


真っ直ぐに、鋭い視線で。





「...ここの人よね?名前、聞いてい?」

『え?あ、寶井心愛と言います』

「どーも」





そう言って少し笑みを浮かべる彼。





『あ、あの、私もお名前聞いてもいいですか?』





「平野」

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akimakixxx(プロフ) - kanadeさん» 私にも分かりません^^;笑 (2018年8月7日 21時) (レス) id: 85c669e5c3 (このIDを非表示/違反報告)
kanade(プロフ) - これから歩夢君とヒロインちゃんがどうなっていくのか楽しみです。 (2018年8月7日 21時) (レス) id: df4e83e4db (このIDを非表示/違反報告)
akimakixxx(プロフ) - kanadeさん» ずっと思考回路0でした(>_<;) (2018年8月7日 0時) (レス) id: 85c669e5c3 (このIDを非表示/違反報告)
kanade(プロフ) - 更新待ってました。 (2018年8月7日 0時) (レス) id: df4e83e4db (このIDを非表示/違反報告)
kanade(プロフ) - キュンキュンしながら読んでます。 (2018年8月1日 23時) (レス) id: c9d57448f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:am | 作成日時:2018年6月26日 1時

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