love at first sigh (ページ26)

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story25 ページ26

願わくば永遠に、
この心、無傷でいたい。

ーーー

｢そう言えば心愛ちゃん、彼氏とどうなん？
今月は会えてるん？｣

『会えてるよ。明日も会う予定なの』

｢そうなん？なんや、ラブラブやん。笑
この間社食で聞いた時、なんか不安そうな顔してたし、上手くいってへんのかと思ってたわ｣

あの時も、私そんな顔してたんだ。

｢じゃあ、俺がアドバイスしてあげた浮気を見破る方法、使うことないな。笑｣

『実際、あんなこと出来ないよ』

口紅を見つけた時。
これ、誰の？なんて聞けなかった。
咄嗟にカバンにしまうだけで精一杯だった。

『実際、本当に自分のものじゃない何かを見つけてしまったら、その場で聞く余裕なんてないよ』

｢え？心愛ちゃん何か見つけたん？｣

卓くんの問い掛けに、私は何も答えなかった。
黙ったまま、もう何杯目か分からないビールを飲む。

だけど、全然酔えない。

｢でも俺、実際言われたことあんねん。元カノに｣

『え？卓くん浮気してたの？』

｢してた。いきなり寝室で浮気相手のピアス見せられて。
これ、私のちゃうんねんけど？って。もう青ざめたねあの時｣

『...最低』

笑いながら過去の浮気話をする卓くん。
きっとこういう人は、また同じことを繰り返すんだろうな。

｢やろ？俺も自分で最低やと思ったもん。
もう、とにかく謝り倒したけどな、そん時は｣

『その彼女は許してくれたの？』

｢一応、素直に謝ったから許してくれたけど。
...結局、その後は続かへんかった｣

もし、本当に秀人が浮気してたら私はどうするんだろう？
多分、許せないと思うけど...

きっと、その時になってみないと分からない。

好きだから、許してしまうのか？

好きだからこそ、許せないのか？

分からない。

｢でも、心愛ちゃん。そう言う時、1番最低な男ってどんな男か分かる？｣

『逆ギレしてくる人？』

｢と思うやろ？ちゃうで、

問い詰められても、顔色一つ変えへん男｣