遠い空 (ページ26)

今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:65,135 hit

story 26 ページ26

通り過ぎる毎日、
心砕く日もある、迷いながら選んだ、間違いだらけの道。

ーーー

『願をかけた、

この国歌独唱が上手くいきます様にって、』

｢成功か?｣

『もちろん。誰がなんて言おうとも、

…ジョーもそう思ってるでしょう?』

｢あぁ。｣

｢遥輝がいなかったら、

今のお前はなかった。

凄い奴だよ、あいつは。

いや、本当に凄いのは、

あいつ程の男を動かす魅力をもってる、

"お前"と言う、女なのかもしれんな…｣

..............

"誰もあいつから歌うことを奪えません。

ステージにいてこそ、あいつは輝いてる。

光の中にいるのが似合う女です。

そう言うあいつを、
俺はずっと見ていたいんです。"

..............

｢あいつは…、遥輝は、

それを一番分かってたのかもしれん…｣

『……』

｢やりたい音楽だけをやっていこう。

これからのお前に、みんな期待してる。｣

『分かってる。ごめん、

ありがとう。ジョー。』

私は私らしく…

新しい私で今を生きてみせる。

だから、それを遥輝は見てて。

そして、

私がいなかった間のこと、

たくさん私に教えてよ、遥輝。

今まで離れていた、

空白の時間を感じさせない様に…