今日…なら ページ36
【A】
静かな部屋に吸入器の音だけが響く。
吸入マスクから出る霧を吸う結弦くんを見守る。
こんな弱々しい姿なのに。
完全に下りたツヤツヤの髪に涼しげな目元。
通った鼻筋にすべすべの頬。
…かっこいいんだよね、やっぱり。
かつては彼氏だった人のその横顔に見惚れてしまう。
泊まっていく流れになったことを、どう説明しよう。
どんな反応をされるかがこわかった。
付き添って欲しいとは思っても…
きっとそこまでは求めてないよね。
プライベートに踏み込まれるのは嫌がるタイプだし。
友達にもプライベートでは会わないって言ってたし。
少しでも嫌な顔をされたらすぐに帰ろう。
そんなことを考えていたら吸入が終わった。
思い切って話しかけようとするよりも早く、話しかけてきたのは結弦くんの方だった。
「ひょっとして…風呂入った？」
…痛いところを突いてくるのはさすが結弦くんだ。
「えーと、うん。ごめんなさい」
「なんでごめん、なの？」
「まだ付き添いたいってお姉さんに言ったら泊まっていくことになっちゃって…。結弦くんが寝てる隙にシャワー使ってって言ってくれて…」
「マジか…。あの人はもう…。まぁこの時間だしな」
もう深夜２時半をまわっている。
結弦くんがどう思ってるのか、その表情が読み取れない。
うつむきかげんに、わずかに口を開いて遠くを見ているような顔。
「もう大丈夫だったら、今からでもタクシーで帰るよ」
「俺のシャンプー使った…？」
被せるように全然違う話で返されて一瞬たじろぐ。
「ごめん…。ご家族のはなんとなく使えなくて。結弦くんっぽい男の人用のを借りちゃった」
結弦くんがフッと笑う。
「父親のだったらどーすんの？」
「うっ…どーしよう…」
「まぁ俺のだけど」
ふふと笑う様子を見て、怒ってはいないんだと思った。
「まぁ俺、元気ないし泊まってもらっても平気だけど」
「えっ？平気なの？」
「今日ならね」
「今日…なら…？」
「そ。俺が元気だったら危ないでしょ。Aさんが」
そう言って結弦くんは壁の方を向いて横になってしまった。
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らっき(プロフ) - 鹿さん» 恋愛、詳しくない。そして、ね、みんな。はゲーム実況だったのか！知ったかぶりがバレたぁ！しかも略奪はツイキャスじゃなくてYouTubeライブだった！こんな私ですが、これからもよろしくお願いいたします（笑） (2022年10月20日 23時) (
レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - ハルナさん» 迷惑だなんてとんでもないです。読んで感想いただけるのは本当に救われます(^^)続きを書きたいと思う力をいただいてます。これからハルナさんの願望を参考にした場面に入っていきます！読んでもらえたら嬉しいです。羽生さん、我慢出来るかな（笑） (2022年10月20日 22時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - もうらっきさんを恋愛マスターと呼びたいｗｗどうやって引き留めるのかドキドキします…！ (2022年10月20日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
ハルナ(プロフ) - 確信→更新を、の間違いです(^^) (2022年10月20日 16時) (レス) id: d0ddbcd444 (このIDを非表示/違反報告)
ハルナ(プロフ) - はぁ…悲しい…。。こんなセンシティブな難しい内容も、丁寧に書いてくださり、悲しい気持ちにもなれて、でもこの後の雪解けも楽しみで、、。こんなにワクワク確信を待てて幸せです(^^)感謝です♡(毎回感想書いてご迷惑じゃなかったらいいな、と思っています笑) (2022年10月20日 16時) (レス) id: d0ddbcd444 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっき | 作成日時：2022年8月6日 0時
