２人の恋２

結婚式 ページ10

【主人公】

一組の男女が永遠の愛を誓う。

結婚式って素晴らしい。

都内の老舗高級ホテルで行われた結婚式には大学のサークルの同期がたくさん来ていて、懐かしい昔話をしたり、近況を報告し合ったり。

既婚と未婚の割合は半々くらい。
男のほうは未婚でも全然余裕で、女のほうはちょっと焦り始める。

２９歳とはそういうお年頃だ。

「よっす！関原。元気そうじゃん」

そう話しかけてくるのは男友達のゴン。
見た目はチャラいけど、結構マジメでいいヤツだ。
ゴンは２年前に高校の同級生と結婚し、最近パパになった。

「見ての通り元気です。ゴン相変わらずチャラっ！！」

「はっ？全然チャラくねーし！俺もう父親だから。売れ残ったお前と違って」

ゴンはいつもの軽口をたたいてニヤニヤしている。

「失礼なっ！私は相手を選んでるんですぅー」

このノリで話すのも久しぶりで楽しい。

「ってか今彼氏いんの？それとも今日相手を探してる系？」

「あんたさっきからメッチャ失礼！！彼氏はいるよ」

「うわぁそんな物好きがいるんだな。結婚すんの？」

「だからどこまで失礼なのよ。…そういう話はない」

「お前…さっさと捕まえとかないと逃げられっぞー」

ガハハと笑うゴンに聞いてみたくなった。

「ゴンの結婚の決め手って何だったの？相手のどこが良かったの？」

ゴンはアゴの髭を手でこすりながらうーん…と考える。

やっぱり見た目はチャラくても結構真面目だ。

「ま、落ち着くっつーか。何でも話せるっつーか。こいつとならずっとお互い味方でいられるかなーって感じ？」

「ふーん。意外とマトモなんだ」

「俺はずっとマトモですぅー。ま、とにかくお前のいい報告待ってるわ。一応そん時は祝ってやる」

「あんたのお祝い怖いわ。漢字間違って、ご祝儀袋に『呪い』って書かないでよ！」

「そこまでアホじゃねぇよ…」

「やっぱちょっとはアホなんじゃん」

ぶははと笑い合った。

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