２人の恋２

デート計画２ ページ2

「あっ！これどう？ちょうど良くない？」

しばらくして納得いくホテルを見つけたらしい彼女がスマホを俺に見せる。

なになに？角部屋で部屋からもお風呂からも東京の夜景が楽しめる、ツインルーム。

新しいホテルで口コミ評価もすごくいい。
質が良さそうな割には値段も最初見た高級スイートの半分以下だ。
確かにこれでも充分そうだ。

でも…１つだけ気に入らない。

「うん。いいんじゃない？Aさんが良ければ」

「じゃ、ここにしよ！地下にコンビニもあるから朝ごはんも大丈夫そうだね」

楽しそうに話すAさんのスマホをその手からサッと奪って、さっき見てた部屋のもう一つ上の段に表示されているキングサイズのベッドの部屋をポチった。

「はい予約完了」

「ありがと」

スマホを返されて無邪気に笑う彼女は俺が違うベッドの部屋を予約したことには気付いてない。

彼女のことだから、仕事で疲れるだろう俺をゆっくり寝かせたいと思ってツインにしようとしたんだろうけど。

そんなのデートで通用すると思うなよ。

言うとまたツインにするって言い張りそうだから黙っとくことにする。


そういえばあのお見合いの後、リンクで再会した時もこのスタジオで２人で話したんだよな。

あの時はこんな関係になれるなんて思ってなかったけど、俺は最初からAさんとこうなりたかったんだ、きっと。

リンクに来るかどうかもわからないAさんを探していたことを思い出しながら、隣にいるAさんの肩を抱き寄せる。


「結弦くん！？こんなとこでダメだってば！」

真っ赤になってうろたえるところが俺を煽るなんて全く思ってないんだろうな。

「別に何もしないけど。ひょっとしてなんか期待した？」

「ほんとにドＳだ…」

「ホテルデートの時まで我慢するから甘い時間よろしく」

更に慌てる彼女に、触れるだけのキスをした。

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