LESSON３―�い發ζ┐�さない ページ10
【結弦】
朝が来てすぐに帰ると言わずに俺と過ごしてくれたことも、今日はずっとよく笑ってくれていたことも、
２人の距離が縮まっているからだって思ってた。
ひょっとしたら俺たちは同じ気持ちで
少しずつ一緒に前に進めるんじゃないかって。
でも彼女の話を聞いて、そういうことか、と思った。
一緒に進む気なんかこれっぽっちもない。
きっと最後にする気だ。
俺と過ごす気になったのも
よく笑ってくれたのもきっとこれが最後だから。
俺の期待を嘲笑うかのように
Aさんは真逆の方を向いている。
「勝手に自己完結すんな」
喉の奥からかすれたような声が出た。
「だって。私たちが会ってるのは過去を整理するためでしょう。お互いに、前に進むためにさ」
「……」
「あと何回か２人で向き合ったらさ、きっとお互いいい思い出にできるよ」
こっちは思い出になんてするつもりねえよ。
モヤモヤした気持ちがどんどん積もっていく。
「好きな人が出来たら、さっきみたいにメダル見せてあげてよ。それでこんなかっこいい部屋で告白したら、女の子は皆、結弦くんのこと好きになるって私が保証する！」
なんだそれ…。
自分の中でプツンと何かが切れる音がした。
「さっきからバカにしてんの？」
「え…？」
「楽しそうに笑って嘘ばっかりだ」
乾いた笑いを浮かべるとAさんは傷ついたような顔をする。
「嘘って…何？」
「また黙っていなくなろうとしてる」
「そんなことないよ」
「バレバレなんだよ」
強めのトーンで意図的に睨みつける。
「今度は手ぇつないだままスパッと切ろうとしてる」
「……」
「やけに素直だと思ったら急にベラベラしゃべり出して自己完結。それ、別れた時とパターン同じだって気付いてる？」
「そんなこと…」
「俺を舐めんな。そっちより１００倍、裏のある世界を渡ってきてんだよ」
また俺に向けられる、今にも泣き出しそうな顔。
あの時はここで手を放した。
でも今は――。
「あの時と同じ間違いを繰り返す気なんてねえから」
今度こそはっきりと揺れ動く彼女の目を覗き込む。
「好きだ」
どんなに俺から逃げようとしたって
絶対にもう逃がさない――。
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らっき(プロフ) - ハルナさん» いつもありがとうございます(^^)注釈付きってどんなだかドキドキしてますが、雰囲気も楽しんできます！ボアブルゾン買ってないから浮かないか心配ですが、精一杯応援してきます。 (2023年2月23日 6時) (
レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
ハルナ(プロフ) - いつも、更新楽しみにしています(^^)GIFT！！！楽しんで♡ (2023年2月22日 23時) (レス) id: d0ddbcd444 (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - エミルさん» こんな展開お好きでしたか！笑 ありがとうございます( ；∀；)そうそう長くはしないので主人公を許してやって下さい。登場人物たちのこれからをもしよかったら追ってみて下さい(^-^)/コメントありがとうございました(*^^*) (2023年2月4日 5時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
らっき(プロフ) - ハルナさん» 主人公ウジウジしてますが嫌わないでやって下さい（笑）好きな人と自分に合う人って違う場合があるなーなんて。ダメダメ、羽生さんを幸せにしないと！いつもありがとうございます(*^^*) (2023年2月4日 5時) (レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - こういう展開、わりと好きです(笑)この後、結弦くんがどうでるのか？ヒロインの気持ちがどう変わるのか？楽しみにしていますね。 (2023年2月3日 22時) (レス) @page42 id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らっき | 作成日時：2022年10月26日 14時
