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62. ページ15
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時々現れる満月だけが大我さんと過ごした日々を思い出させてくれて
私は 会いたいなって気持ちをこらえながら
よく知らない親戚の家で なにも味のしない生活を送った
最初は 勉強なんてしてみよっかなって机に向かったけど
鞄から出したノートに大我さんのピックがたまたま入ってて
なんでどこにでも欠片があるの？って呆れた
結局何にもならないなってまた人生に諦めて
今は朝から夜までただぼーってしてる
引き取ります なんて言ったわりに親戚は別に私のことを大事に扱うわけでもない
「誰も大事にしないなら拾ってもいい？」って大我さんの言葉を思い出して切なくなって
「手を差し伸べてくれる人がいるだけ幸せだと思いな」って手を引っ込めた大我さんを同時に思い出してはイライラした
ずっと連絡もなく
もう忘れちゃったのかな
とにかく会いたいよ大我さん
でもきっと会っちゃいけない気がする
誰の幸せか知らないけど
『すきだよ』っていったわたしに
「これが答え」ってちゅってしたのはなに？
大我さんは今どんなこと考えてるんだろう
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作者名：はむ | 作成日時：2022年8月14日 2時
