4話 ページ5
You,side
「ありがとう。」
「いや、別に。」
「どうせ、髪の色が違うとか、そんなことで虐められてたんだろ?」
「うん。僕は、みんなと違うから。キモいって。」
「 キモい?」
俺は降谷少年の髪を撫でた。
「俺は綺麗だと思うけど。」
「え?」
「太陽の光に輝くこの髪も、空のように透き通るその瞳も。」
「綺麗だよ。」
「...っ!」
「じゃあな。」
俺は、職員室へと足を向けた。
「やっと着いた。」
一周回り、やっと到着。
「失礼します。」
「君が成瀬くんだね。」
「はい。」
「私が担任の若菜です。よろしくね。」
若菜と聞いて、名前かと思ったが、どうやら苗字らしい。
若菜「成瀬くんは1年2組です。これから紹介するから、付いてきてね。」
そう言われ、教室の前まで来た。
若菜「じゃあ、先生が呼んだら来てね。」
「分かりました。」
面倒くさく思いながら、呼ばれるのを待つ。
若菜「成瀬くん、どうぞ!」
俺はドアを開け、中に入る。
沢山の視線が俺に突き刺さる。
その中に、
「あ、」
降谷少年がいた。
若菜「今日からみんなと一緒にお勉強する、成瀬Aくんです。」
若菜「成瀬くん、自己紹介出来る?」
「はい。」
「成瀬Aです。よろしく。」
表情一つ変えずに言う。
若菜「成瀬くんの席は、1番後ろの窓側ね。」
「はい。」
俺は席に着く。
若菜「じゃあ、みんな仲良くしましょうね。」
何が仲良くだ。
俺はそんな面倒なこと...
降谷少年とは仲良くすっかな?
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作者名:Autumn | 作成日時:2019年6月25日 17時