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29話 ページ31

「それに、他の鼠は見逃そう。」









『...は?』









「死ぬのはお前1人でいいと言っているんだ。」









ーー−スコッチ!









今ではもう聴き慣れた声が俺の脳裏に浮かぶ。









『...そんなこと、信用出来るかよっ!』









「なら、嘘の鼠を吐けばいい。」









「コードネームすら無いような下っ端の奴の名前を言うんだ。」









「そうすれば、俺はそいつが鼠だろうとそうでないだろうと、殺す。」









『...っ!』









「この組織にいる時点でろくな連中はいない。」









「仲間を守りたいんだろ?」









『...池谷陽一』









「分かった。」









俺は、アイリッシュの眉間に銃を当て直した。









「悪いが、お前は...」









『分かってる。』









「...そうか。」









『最後の最期に、不思議な奴に会ったもんだ。』









俺は、変な感情が生まれる前に、









引き金を引いた。









脈が無いのを確認し、パソコンを持ってその場を去った。









「ジン、もう1人の鼠は池谷陽一だ。」









ジン「分かった。」









俺は車に戻り、ジンに電話をかける。









こんな事が、









一体いつまで続くのだろうか。









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作者名:Autumn | 作成日時:2019年5月29日 20時

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