47話 ページ48
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ut「......ええ」
『えっ？』
ut「めっちゃ可愛ええ！』
予想外な返答がきた。ええと、それをどう受け取れば･･･。
rbr「そっちのほうがええやん」
zm「前よりも親しみやすいで」
syp「そのほうが可愛ええと思います」
ああ、そうか。向こうにいる時は尚の顔色ばっかり窺ってたから、いつの間にかそれが染み着いちゃってたんだな。
嫌な癖がついてしまったもんだ。
ci「心の距離が縮まった感じするわ〜」
sha「なに、チーノ。口説いとんの？」
ci「いやいや、ちゃいますやーん」
焦ったように否定するチーノさん。それをからかうように笑うみんな。それにつられて私も自然と口角が上がる。
ああ、楽しいな。
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夕食後、ソファやテーブルで寝落ちしちゃっている人がほとんど。その中で、私とゾムさんと後片付けという名の裏作業を進行中。
zm「A、いつも夕飯作ってくれてありがとうな」
『どうしたんですか、急に』
不意に言われたもんだから、驚いて素っ気ない態度になってしまった。我ながら可愛げな欠片もない。
zm「いや、今日みんなと夕飯作るのを見て思ってん。いつもこんな手間暇かけて作ってくれとるんやなって。せやから、ありがとう」
食事を作ってお礼を言われたのは久しぶりだ。その感覚に胸が熱くなるのを感じた。
『こちらこそ、ありがとうございます』
そう言うと、ゾムさんはニカッと笑って返してくれた。
変かもしれないけど、お礼を言ってくれてありがとう。心からそう思ったのだ。
リビングで寝ているみんなを見て懐かしさを感じる。私が初めてここに来た日もこんな感じだったな、と。
あの時よりも、みんなの"当たり前"や"いつも通り"に私はいるのだろうか。少しでもいいから、そこに加わってたらいいな。そのぐらいここは居心地がいい。
みんなのいるのが楽しくて、
ずっとこの時間が続けばいいのに＿＿＿＿＿＿
そんな柄にもないことを思ってしまった。
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作者名：缶詰 | 作成日時：2022年5月23日 11時
