【wrwrd】自由になれるものならば (ページ20)

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19話ページ20

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買い物をして帰ってきても、まだ夕方で、夏ということもあり外もまだ明るい。
夕飯の時間まではまだあるが、この人数分作るとなると多少時間がかかるので、早めに作り始めなくては。

すぐさまキッチンに立ち、夕飯の準備に取り掛かる。
まず最初に、ハンバーグに使う玉ねぎをみじん切りにし、飴色になるまで炒め、器に移して粗熱を取る。
その間に、味噌汁と作ってしまおう。

syp「何か手伝うことあります？」

玉ねぎの粗熱が取れ、お肉をこねようと思ったところで、ショッピさんからお手伝いの申し出があった。
手伝ってもらうのは申し訳ないと思いつつも、人数が人数なだけにけっこうな量があるため、その申し出は物凄く助かる。
お言葉に甘えて手伝ってもらうことにしよう。

『ありがとうございます。では、ハンバーグのお肉をこねてもらってもいいですか？』

ボウルに挽き肉、飴色玉ねぎ、調味料を入れショッピさんに渡す。

『お肉に粘り気が出るくらいまでお願いします』

syp「了解っす」

ハンバーグのタネはショッピさんに任せて、私はサラダを作ってしまおう。
他のみんなは何をしてるかって？
キッチンのカウンター越しに、リビングからこっちの様子を窺っていますとも。
そんなに見られると恥ずかしいのですが。

それはさておき、サラダを作らないと。シーザーサラダでいいかな。
野菜を切り、お皿に盛り付ける。彩り的にトマトも乗せたいけど、きっとゾムさんに嫌な顔をされるからやめておこう。
ドレッシングも作り、出来上がったものは冷蔵庫にしまう。

ちょうど良いタイミングでショッピさんから、「このぐらいでどうっすか？」と声がかかる。
バッチリです、と返す。

『もう一つ、お手伝いをお願いしてもいいですか？』

syp「いいっすよ」

『ありがとうございます。そしたら、ハンバーグの形を作ってくれませんか？』

このぐらいに、と実際に作って大きさを見せる。
ショッピさんもタネを手に取り作る。成形したものはトレイに乗せていく。
けっこうな量があったタネも、2人で作ればあっという間に無くなった。

『後は焼くだけなので大丈夫です。手伝ってくれてありがとうございました。本当に助かりました』

そう言って軽く頭を下げる。

syp「別に大丈夫っすよ、このくらい。またなんか困ったら言ってください」

言い方はぶっきらぼうに聞こえるけど、優しい人なんだな。

よし、ハンバーグを焼こう！