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「Aちゃん、だっけ?」
「あぁ、はい」
…結局断れなかった。
来週の金曜日締め切りなのになぁ。
目の前にいるこの男の人、全くタイプじゃないし。
こういう時どうすればいいの?
ほぼほぼ未開拓の地に足を踏み込んだ私は、さっそく迷い込んだみたい。
「俺、高木っていうんだけど」
「は、はぁ…」
「聞いてなかった感じ?」
「すみません、」
「あははは、いいよ全然」
何が面白いのか分かんないけど、とにかく逃げ出したい。
愛菜はちゃっかり好みの人だとか言っていた人に話しかけてるし…
直人さんみたいな人いないかぁって、思って来てみたけどそんな人いないし。
激しく後悔。
「ねぇ、Aちゃんてよく可愛いって言われない?」
「…言われない、ですけど」
「おかしいなぁ、こんなに可愛いのに」
「ありがとうございます、」
そうだ、他の人目当てだって言えばいっか!
人数の多いパーティーみたいな合コンで、ほんとう良かった…。
「あの、私 気になってる人がいるんで…」
「そうなんだ、残念だな」
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作者名:あき x他1人 | 作成日時:2019年12月28日 23時