Kenchi ページ41
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プルルルル…「…」
「もしもーし、広臣ぃ?」
「ねえもし近くにいたらさ、迎えに来てくれない?」
「ねえ、おねがーい!!
じゃないとおにーちゃんに怒られちゃう」
双子の臣に電話をすると言って、
かけだしたAちゃん。
大丈夫かな…?
なんか嫌な予感がする。
広臣はすぐ駆けつけてくれる。
あー見えて妹の事がいつも心配で仕方ないって顔してるから。
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カランカラン
音を立てて空いたドア。
入って来たのは…「今市!?」
驚いた様子の将吉。
そりゃそうか、広臣に電話してたはずなのにな。
実際、俺もすげぇ驚いてる。
…間違えて今市に電話した?
スヤスヤと眠るAちゃんの寝顔。
これだけは、間違ってもしちゃだめだよ
将吉の驚きすぎて、開いた口を見てそう心の中でAちゃんに言った。
将吉は…Aちゃんの事が好きなんだよ?
そんな、そんな事したら、コイツが可哀想。
「い、今市……どうして、ここに?」
たどたどしい将吉の言葉が、俺たちの空間に響いた。
「Aちゃ…Aさんが、俺と広臣くんを間違えたみたいで」
–––––俺の嫌な予感は、的中するみたいだ。
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作者名:あき x他1人 | 作成日時:2019年12月28日 23時