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チュンチュン…
春らしい、暖かい空気。
小鳥のさえずりが…ってここ一体どこ!?
バフッと体を起こすと、目の前に広がるのは見慣れた景色。
「あれ…?私昨日いったい……って頭いた」
「ねーちゃん」
「剛典、おはっ…!!」
ぎゅ、と抱きついてきた剛典。
いつもの甘えた剛典じゃない、
そう疑問に思いながらも、剛典の香りに包まれた私はそのまま動けずにいた。
「ねーちゃん…昨日の男の人、誰?」
「?」
この子はいったい、何の話をしているの?
直人さん?それとも今市さん?
「今市隆二、って言ってた人。
ねーちゃんの、彼氏?」
「かっ、え?
まって。剛典…今市さんと会ったの!?」
「会った…つーか家にきた?」
だめだ、思考が追いつかない。
なんで今市さんが家に?
まずそこから分からない。
もしかして私…酔って寝ちゃったとか?
剛典は未だ私を抱きしめていて、
あたふたする私に何も説明してくれない。
てゆうかしてくれる気配が全くない。
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作者名:あき x他1人 | 作成日時:2019年12月28日 23時