言葉にしたい ページ6
翌日、私と北斗は喫茶店で勉強をしてる。
でも昨日はうまく話すことができなかった。
歩く歩幅も合わせてくれなかった。
思い出すと胸が痛くなる。
けど、、、このままじゃダメだと思った。
「ね、北斗…」「あのさ、A…」
「「あっ、、、、」」
「先、いいよ笑」
「いや、いいよ笑Aから言って、」
「あの、、」
「うん」
心の中ではなにを話すかイメージできても、
言葉に出すのは難しい。
「いいよ、無理しないでも」
「いや、ちがうの、ちゃんと言いたくて…」
「昨日は、ごめんね」
「ううん、僕の方こそごめん」
「自分でも思い返した時、大人げなかったと思った」
「そんなことないよ」
「こういう感情になったこと、初めてだった」
「…？」
「独占欲っていうのか、なんていうのか…」
そして北斗はあなたの目をまっすぐ見ます。
「Aは僕のものって思う」
「…あ、いや、」
「誰のものでもないことも知ってる、
独占できないこともわかってるよ。
それでも、、
誰にも渡したくないって…僕だけのものにしたくなる」
北斗の言葉を初めてちゃんと聞いた。
「不器用だから上手く伝えられないけど、、、」
「…大丈夫だよ、伝わってるよ」
「私はどこにもいかない、ずっと北斗の側にいるよ」
言葉にできない感情は、どうしたら伝わるのだろう。
なにに代えられるのだろう。
あなたは北斗をそっと抱きしめました。
目を丸くする北斗。
「伝えられないって思ったら、抱きしめればいいよ」
「…」
なんだかゴツゴツしてる、私よりも大きい体。
「ほんとにちっちゃいなあ、」
「…え？笑」
「Aを抱きしめると、いつも思うよ」
「僕の腕の中にすっぽり収まるからさ笑」
「…私だっていつも大きいなあって思うよ笑」
「でもなんか余計に守りたくなる」
「こんなに小さな子が、僕の心を奪うから」
「こんなに小さな子が、僕よりももっと大人だから」
「そんなことない笑」
「急だけど、言ってもいい？」
「なーに？」
北斗は私の頭を撫でながら言う。
「愛してる」
急な告白に胸がキュンと鳴った。
「ふふ、私も」
そして、互いの感情を確かめ合うようにキスを交わしました。
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作者名：Kakityann | 作成日時：2024年2月26日 19時
