おうち ページ13
「飲み物は？なににする？」
「あれ、お酒飲めるっけ？」
「まだ飲めないよ！笑」
「あー、そっか笑」
「お酒飲めるようになったら一緒に飲も！」
「うん、いいよ笑」
ということで私はりんごジュース。
北斗は缶ビール。
プシュッ
と缶を開ける音が気持ちよかった。
「「カンパーイ」」
「ね、お酒ってどんな味なの？」
「飲んでからのお楽しみにしといて笑」
「ええー」
「私も知りたいよー」
「じゃあ飲むの？これ笑」
「飲めないから聞いてるんじゃん！」
「はは笑」
ピピッーピピッー
と、なにかの音が聞こえる。
「あ、風呂沸いた」
「僕はもうシャワー終わってるから、入って来ていいよ」
バスタオルとタオルを渡される。
彼氏のお家、ビール、お風呂、、、
私は良くない思考回路になってしまっている。
「う、うん、入ってくるね」
湯船に浸かっていても
良くない思考回路から抜け出せない。
この後、どうなるんだろう、、
心臓がドキドキした。
「お風呂、あがりました…」
「こっちおいで」
「うん」
北斗はベットの上に座り、私は床に座る。
両肩の隣には北斗の足、
北斗は私の髪を乾かしてくれるそうだ。
「髪、伸びたね」
「うん、ずっと切ってないや」
「そーなの」
「切ろっかな」
「うーん、切らないで笑」
「長い髪のA、好きだから」
「分かった笑」
「はい、乾いたよ」
「ありがとう」
そしてそのままさり気なく時計を見ると、
PM 23:21
これはもう、寝る時間なのでは…
私はそのまま北斗の隣に座る。
展開を先読みしすぎて高鳴っていく心臓。
少し考えたけど、
やっぱり奥手なアプローチは私には向いていない。
「ね、北斗」
「こっち向いて」
「うん？」
私も北斗に顔を近づけて、目をつむった。
なかなかされないキス。
私はさらに唇を尖らせる。
「…ふっ」
…え？
私は片目をうっすら開き、北斗の顔を見る。
「なんで…笑うの…」
「アピールするAがかわいくて笑」
「ずっと見ていたくなった笑」
…
恥ずかしくて、すこし悲しかった。
「北斗のバカ」
「子どもって思ってるんでしょ」
「だからチューもしてくれない…」
そう言った途端、私はベットに押し倒された。
「簡単に触れられると思う？」
「大切な人に」
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作者名：Kakityann | 作成日時：2024年2月26日 19時
