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紫side
2人に｢目の前の事を一生懸命やれ｣って言われて目が覚めた気がした。
｢デビュー｣っていうものに囚われずに与えられた事を一生懸命する、それが今の俺に出来る精一杯のことだと思った。
…
放課後
桃｢2曲さミス◯ルやって、2曲スピ◯ツやりたい｣
紫｢いいよー何するか決めた？｣
桃｢決めた。楽譜また持ってくる｣
紫｢おっけ〜｣
青｢軽音部の2人にも言っておくから俺にも教えて貰っていい？｣
桃｢りょーかい｣
なんて、軽く言っちゃったけどここからがめちゃくちゃ大変だった。
…
数日後
きょもにどの4曲やるか教えてもらったけど、もちろん2つのバンドどちらもエレキギター。
楽譜も読めるしコードも分かるからアコギとそんな変わらんやろと思ってたちょっと前の俺を殴りたい。
お父さんにエレキギター借りて練習はしてみた。
アコギとエレキギターは別物ってのを俺は今理解した所。嘘やんって感じ
これはもうお父さんに相談するしかないかな…。
紫｢お父さん今ええ？｣
司｢ええよ｣
紫｢エレキギターってお父さん弾けるやんな？｣
司｢うん。ああ、エレキとアコギ違いすぎてムズいんか笑｣
紫｢なんで分かるん？｣
司｢誰もが1回は通る道やからな。アンプに繋げて弾いてみた？｣
紫｢いやまだ｣
司｢やってみ｣
弾いてみると思ったように鳴らんかった。
紫｢なんで？｣
司｢ミュートしっかり出来てへんからや。お父さん教えたるからちょっとスコア貸してみ｣
紫｢ありがとう｣
司｢何やるんや？…お、スピ◯ツとミス◯ルか。誰とやるん？｣
紫｢学校の友達と軽音部の子｣
司｢友達って京本くんか？｣
紫｢うんそう｣
司｢文化祭？｣
紫｢せやな｣
司｢えらい早くから練習すんねんな。まあ桃矢が学校楽しそうで何よりや｣
紫｢ありがとう｣
あれから家でギターの練習をしたり、事務所ではソロコンについて話したり結構自分では忙しいなって思う日が続いた。
そんなこんなで夏が終わって気づいたら中間テスト。
結果は、ご想像の通り赤点スレスレ。
まあそうやろなって思ってたら、前に座るきょものテスト用紙が見えた。
きょももあんだけ忙しいのに涼しい顔でほぼほぼ満点取ってる。
紫｢きょもって頭良いんだな｣
桃｢急になんだよ笑｣
紫｢いやテストの点数めっちゃええやん｣
桃｢ああ まあこんくらいは余裕やろ｣
紫｢すご…｣
桃｢あはは笑 そういえばギター練習出来てる？｣
紫｢うん｣
桃｢そろそろ全体で練習だな｣
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作者名：むー | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/st1995617
作成日時：2023年2月24日 11時
