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学校終わってレッスン場来たら俺だけ別の部屋に呼ばれた。
事務所の人｢四ノ宮君来たね｣
紫｢お疲れ様です｣
事｢座って座って｣
紫｢はい、失礼します｣
事｢早速なんだけど、四ノ宮君には冬にソロコンやってもらうから｣
紫｢へ？｣
事｢ソロコン、ソロコンサートね？｣
紫｢はぁ…｣
事｢結構人気上がってきてるし、普通に会場埋まると思うんだよね〜｣
紫｢ありがとうございます…？｣
事｢バックとかつける？どうする？｣
紫｢あ、あの突然過ぎてちょっとあのそういうの考えられなくて…｣
事｢そりゃそうか笑 セトリとかこっちである程度考えておくから四ノ宮くんも考えてみてね｣
紫｢はい…｣
事｢じゃそれだけ また来週打ち合わせね｣
紫｢ありがとうございました…｣
そろこん…ソロコン…ソロコンサート…
紫｢ソロコンってソロコンサート！？！？｣
部屋で1人バカでかい声出してしまったのは仕方ないよな？
〜〜
その日の夜
朱美｢へ〜、あんたソロコンサートすんの！？｣
紫｢なんやって｣
朱美｢やってって…あんたそんな他人事みたいに言うて笑｣
紫｢いや実感無さすぎて｣
朱美｢これでジャニーズのデビューに一歩近づいたんやない？｣
紫｢デビュー…｣
朱美｢ちゃうん？｣
紫｢いや、そうやけど…あのさ、これ雪翔とお父さんにはまだ黙っといて欲しい。またちゃんと決まってから言いたいから｣
朱美｢はいはい分かりました｣
デビューか。
部屋に戻った俺は｢デビュー｣という物について考えていた。
今までの環境を変えたくてジャニーズに入った。
たったそれだけの理由で入った。
だから｢デビュー｣なんて考えた事がなかった。
誰かに何かを届けたいとか、こういう事がしたいとかそういう夢があってジャニーズに入った訳じゃない俺に、｢デビュー｣っていうものが先にあるだなんて思いもしなかった。
ただ逃げたくて、変わりたくて。
そんな奴が｢デビュー｣なんて考えたことなくて。
デビューって何なんやろか…？
.
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作者名：むー | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/st1995617
作成日時：2023年2月24日 11時
