． ページ20
中丸｢ギター持ってるって事はなんか弾き語り？｣
紫｢そうです｣
中丸｢ギター得意なの？｣
紫｢得意って訳では無いですけどギターは好きです｣
中丸｢あ、そうなんだ…じゃあ準備が出来たみたいなので四ノ宮くんよろしくお願いします｣
紫｢はい！よろしくお願いします！｣
中丸｢曲はSMAPで『夜空ノムコウ』です。どうぞ｣
紫｢ｺﾝｺﾝｺﾝｯ『あれから僕達はー』｣
……
歌い始めた桃矢に俺らJrは衝撃を受けたのを大人になった今でもよく覚えている。
あの頃の俺は知らなかったけど、あいつがこの歌にどんな思いを込めながら歌っていたかを知ると、今でもあの時の桃矢を抱きしめたいと思ってしまう俺はちょっとキモイかもしれない。
……
発音が少し悪いのか、聞き取りにくい歌詞はあったけど、その歌唱力と表現力は俺らJrにはない物だった。
舞台に1人きりなのにそれを感じさせない存在感、観客に訴えかけるかのような表現力、俺らJrもお客さんも圧倒されていた。
紫｢『〜🎶』…ありがとうございました｣
夢中になって聞いていた四ノ宮の歌は気づいたら終わっていて、初めて出てきたJrに対してお客さんからは凄い拍手が送られていたし、なんなら泣いてる人もいた。
青｢あいつ、ヤバくない？｣
Jr1｢凄かったな｣
Jr2｢これ勝てるやついる？｣
青｢無理｣
〜〜
しのside
紫｢あ"あ"緊張したー！！｣
初めてお客さんの前で歌った俺は1人でトイレに来て思わず叫んでいた。
引きこもりがオーディション受かって2週間でお客さんの前に1人で立って歌うのは中々厳しすぎた。
??｢ねぇ｣
紫｢おわっ！？びっくりした〜あ、すいません 邪魔でしたよね退きます｣
??｢いや、あのさっき歌ってたじゃん｣
紫｢…？はい｣
??｢めっちゃ良かったけど、発音もう少しハッキリしたらもっと良くなると思う｣
紫｢え？｣
??｢これ放送されたら１回自分で見てみなよ 俺が言ってる事分かると思うから｣
紫｢はぁ、ありがとうございます…？｣
??｢それだけ、じゃあまたね｣
紫｢あ、あの…｣
??｢ん？｣
紫｢お名前お聞きしても…？｣
桃｢ごめん名乗ってなかったね笑 俺は京本大我｣
紫｢京本くん…｣
桃｢そ。じゃあ次俺出るから またね｣
…さすがジャニーズ。イケメンだけじゃなくてあんな美人もおるんか…
紫｢京本？どっかで聞いたことあるような…まあいっか｣
これが俺の初舞台の話。
慎太郎ときょもとの初対面でもあるお話。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むー | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/st1995617
作成日時：2023年2月24日 11時
