伍拾ノ命令 ページ3
動けない儘時間が過ぎる。
其の時間は十分かもしれないし、一分かもしれない。
もしかしたら秒単位かもしれない。
A国の兵が俺の前に立ちニヤリと笑う。
懐からピストルを取り出し俺の額にピタリとくっつける。
kn「おまっ､､､！ひとらんに､､､！」
コネちゃんが叫びながら後ろから走り寄ってくる音がする。
其の音も普段なら速く感じる筈なのに今は遅く聞こえる。
兵がピストルのトリガーに指を掛ける。
其の時だった。
街に常設しているスピーカーから緊急放送が流れる。
ロボロの声でも、グルちゃんの声でも無い。
《A国の兵共に告ぐ》
A国の兵が瞳を細め、口角を上げる。
《ディーバ国の総統を捕らえた。十歳程の若造だ》
gr《､､､十二だ》
《十二歳だそうだ。お前等のお察しの通りディーバ国の総統を捕らえたA国､､､我々の勝利だ､､､！》
目の前のA国の兵が雄叫びを上げる。
終わった。
後ろを振り向くとコネちゃんが絶望した顔をしている。
大ちゃんは涙を流しながら光の無い瞳を細めて笑った。
少女は大ちゃんの服に顔を押し付け泣き喚いた。
俺は天を仰いで絶望した。
ht「ごめん、お父さん、お母さん。其れにハンチ、戦い続けて力尽きた皆」
この国は初めて戦争で負けたよ。
総統の大好きな”戦争”で。
✻
50話到達ありがとうございます！
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楽譜(プロフ) - あまねさん、コメントありがとうございます！好きと行って頂けて嬉しい限りです( *´꒳`*) (3月6日 20時) (
レス) id: de0bd4f93a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - めちゃすきですー！ (3月4日 23時) (レス) @page18 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽譜/Gakufu | 作成日時：2023年12月27日 15時
