肆拾捌ノ命令 ページ1
kn「んお？ひとらんもうええんか？」
外に出るとコネちゃんが俺に聞いてきた。
ht「うん、もう大丈夫」
ut「ホンマか？なんかあったん？」
ht「ううん、特に何も無かったよ」
kn「ほうけ、やっぱ片付けられてもうたんか」
ht「ううん、何も片付けられてなかった､､､だけど両親が運び込まれてた」
俺がそう笑顔で応えると二人は哀しそうな表情を浮かべた。
ht「でも、二人を運んでくれた人は優しい人だったんだね」
二人を寄り添う形で置いてくれて、写真立ても傍に置いてくれて。
ht「俺は中に運んでくれただけでも嬉しかったよ。二人共外じゃ冬とか寒いだろうし」
そう言うと大ちゃんとコネちゃんが何とも言えない表情をしていた。
ht「どうしたの？」
ut「んー？いやー、特に？何もぉー、なぁシッマ」
kn「せやせや、なんもあらへんで」
其の時少し強い風が吹いた。
“貴方の友達が運んでくれたのよ”
“重力には逆らえないんだな、綺麗に置いて貰ったのにお前が来た時には雑に置かれたみたいになってしまった”
そう言葉が頭に伝わったかと思うと見た事の無い筈の光景が頭に流れた。
血に染まった両親を担いで家の中へと入っていく二人の少年。
「､､､災難やったな、ゆっくり休んでくれや」
「後の事は僕達に任せてや」
“彼奴が年老いてこの世を去った時、笑顔で貴方達に逢える様、僕達も頑張るから”
嗚呼、そうだったのか。
両親に最後に声を掛けてくれたのはコネちゃんと大ちゃんで、両親を安心させてくれたのも目の前に居る二人で。
本当に＿＿＿
ht「ありがとう」
kn「ん、なんの事か分からへんなぁ」
ut「せやせや、とっとと帰ろうや」
“此処に居ったらげどちゃんの親が心配してまうよ”
不意に後ろに気配を感じる。
後ろを振り向くと、そこには＿＿＿
ht「お父さん、お母さん､､､！」
笑顔で佇む二人が居た。
二人はそれぞれ俺に言葉を遺して消えていった。
ht「､､､！」
kn「ひとらん？大丈夫か？」
ht「､､､､､､うん」
ut「げどちゃん、そんなに心配せんくても大丈夫やで。君の両親はずっと見守っててくれとるよ」
“貴方ならきっと大丈夫”
“お前には仲間が居るからな”
✻
続編へと移行しました！よろしくお願いします！
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楽譜(プロフ) - あまねさん、コメントありがとうございます！好きと行って頂けて嬉しい限りです( *´꒳`*) (3月6日 20時) (
レス) id: de0bd4f93a (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - めちゃすきですー！ (3月4日 23時) (レス) @page18 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽譜/Gakufu | 作成日時：2023年12月27日 15時
