374 ページ26
「...ん...。」
「起こさないで？...やっと眠れたんだと思うから...。」
微睡みの中。
聞こえる声。
答えなくちゃ...そう思うけれど。
睡魔はより深みへと誘っていくようで。
抗ってみようとしても目は開かなくて。
「寝てなかった？」
「...寝てはいたの。でも...眠り浅かったみたいで。」
「そっか...由花？...頑張ったね。」
そっと髪を撫でてくれる。
優しい声。
大好きな大きな手で。
「...なお...。」
「ん？」
「...ちあちゃん。実彩ちゃんも...起こしちゃったね、ごめんなさい。」
「いいのよ。...言ってくれたら良かったのに...大丈夫？」
「...うん。...怖くはなかったから。」
「そっか。...ねぇリーダー？一緒に居てあげて？」
「...あたし達こっちに移動するよ。ベッド、つれてったげたら？...由花病み上がりだし。」
「大丈夫だよ。ベッドは2人が使いな。宇野ちゃんは朝からなんだろ？寝とかないときついぞ？」
「...わかった。ありがと。...由花、リーダーが一緒にいてくれるって。良かったね。」
「由花、おやすみ。ゆっくり休むのよ？」
「さんきゅ。おやすみ。」
「おやすみなさい。ありがとう。」
ベッドルームのドアが閉まって。
そのままなおに抱きしめられて。
自然...唇が重なって...。
「由花、さっきはごめん。きつい言い方しちゃって。」
「なおのせいじゃ...心配してくれたんだもん。...ありがとう。...ごめんなさい。」
「...どんな夢だったのか...聞いてもいい？」
「...あの時の...でも...怖くなかったの。...嫌な汗、掻いちゃってたけど怖くはなくて。...お風呂は汗で冷えちゃったからちあちゃんが温まってきたら？って。」
「...そっか。...ごめん。早とちり。...寝てなかったんじゃないかって...あいつらにも悪いことしちゃったな。」
「...明日、ちゃんと謝ろ？」
「ん。そうだね。...じゃ、寝よ？宇野ちゃん帰る前に起きなきゃ。」
「うん。...おやすみなさい。」
「...クスクスっ。由花、もっとこっち。...それじゃ落っこちちゃう。」
「...ふふっ。」
「どした？」
「あったかい。...なおの匂い。...大好き。」
「ふふっ。...そんなしたらくすぐったいじゃん。...俺も好きだよ？...由花...こっち向いて？」
「...んっ...。」
「...こら、そんな顔...ダメだよ？...かわいくて...止まんなくなる...。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あや - ほんとすきです！！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2017年11月8日 21時) (
レス) id: 9b1f34add3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅緋 | 作成日時：2017年11月4日 1時
