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音のないリビングが淋しくて。
DVDを選ぶ。

どれにしようか...。

ふと目に止まったのはあの時の...。


「っ...!」


びくんと身体が跳ねるように...。

目を反らして。
震える手を握りしめて。

...なお。


「...大丈夫。...大丈夫。」


言い聞かせて。


ーピコン。


静かすぎる部屋の中。
響く通知音に縋るように。


「...秀太兄。」

秀太兄配達終了ー!今から帰るけん!
由花ありがとう。
秀太兄なんかいるもんあるや?
由花大丈夫。
秀太兄了解!じゃあ待っとってー!
由花はい。気をつけてね。


「...っ。」


秀太兄のお陰でどうにか手の震えは止まったけれど。

恐怖感は澱のように。


なおの匂いの残るブランケットを抱きしめながら。


「...なお。」


手の中のスマホ。
なおとのツーショット。


「なおの声...聞きたい。」


いつの間にか頰を伝う涙。

霞む画面越し。

気づけばそう、メッセージを送っていた。


ーピコン。


なお由花?どうした?


なおからのメッセージ。
仕事中なのに...。

なんでもないと送ろうと思うけれど...。


由花ごめんなさい。怖くて。


指先はそう、動いて。

すぐに歌声が響く。


「...なお...。ごめ...。」

「どうしたの?...何かあった?」

「...ライブ観ようと思ったの...。選んでる時に...こないだの...見つけて...怖くな...っく。」

「あぁ...。ごめん、由花の目につかないとこに置こうと思ってたのに忘れてて...。秀太達はまだ?」

「...っく。...うん、まだ...。」

「そっか。...もう少しだけ待ってて?終わったらすぐ帰る。もう少しだから。...一緒にいてやれなくてごめん。」

「...ふ...ごめ...なさ...っ。お仕事...っく。...でも怖くて...っ。」

「ごめんね、片付けとけば良かった。けど大丈夫だから。ちゃんと俺に言えたでしょ?だから大丈夫。ね?」

「うん...っ。なおっ...早く帰って来て...っ。」

「うん。待ってて?もう少しだけ。ね?」

「ん...っ。待ってる...っく。」

「ん。もう泣かないの。ね?じゃあ仕事に戻るね。日高待たせてるから。...ごめんね、由花。また後で連絡するから。」

「っ...はい。光兄にごめんなさいって。」

「ん。わかった。じゃあ後でね。」

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紅緋(プロフ) - ドリーさん» フラグは作成時に外したんですが...。ちょっと調べてみます。ご連絡ありがとうございました。 (2017年10月4日 11時) (レス) id: 87ebfce426 (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - オリジナルフラグを外して下さい!運営によって削除される可能性があるよ! (2017年9月29日 20時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅緋 | 作成日時:2017年9月28日 2時

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