シルクとンダホに助けてもらう2 ページ27
ンダホに運転してもらって、Aの家についた。
俺は後部座席からまたAを抱き上げて入口に向かう。
「シルク、俺なんか色々買ってくるわ」
「!おう、わかった。頼むわ」
そう言うとンダホはそのまままた車を出した。ンダホはンダホなりに、自分ができることを考えてやろうとしてくれてるのが伝わる。
俺はとりあえず、早くAを横にしてやらねーと。
立派なマンションのエントランスについた。
「A、鍵の場所だけ教えて」
「ん…」
「ごめんな」
さっきよりはマシになったけど、Aはまだ意識が朦朧としていて、苦しそうにしながら自分の鞄からなんとか鍵を出してくれた。
エントランスのオートロックを解いてAの部屋へ。
場所は知ってたけど部屋に入るのは初めて。
「シルク」
「ん?」
「うち部屋の扉重いから、きをつけて、ね」
こんな時まで人の心配。
最近仲良くなって薄々気付いてたけど、こいつは自分のことをもっと大切にした方がいいと思う。
周りに気を遣いすぎ。
「鍛えてっから大丈夫だよ俺は」
「ふふ笑」
倒れてから初めてAが笑った。
俺も今まで冷静に対応しなきゃと思って気が張り詰めてたけど、その笑顔を見て少しほっとしたというか和んだ。
なんとかAを抱えながら扉をあけて、寝室らしき部屋を見つけて、ベッドにAを寝かせた。
「ほら、水飲め」
「ん、のむ…」
少し体を起こして水を飲むA。
飲み終わったのを見計らって俺はAからペットボトルを受け取って、Aの肩を軽く押さえながら寝かせた。
「少しはマシになったか」
「、うん、ありがとシルク」
「いいよ」
俺はAの頭を撫でた。
普段あんまこういうことしないけど、弱ってるAを見て自然と手が出た。
Aはやたらモテるから、他の男どもみたいな心持ちでいるのも振る舞いをするのも、なんか嫌だったんだけど。
今はあいつらの気持ちがわかる気がする。
Aが欲しいって気持ちが。
「いまンダホが色々買いにいってるから、それまで寝てろよ」
「ん…2人に申し訳ない…」
「いいからゆっくり休めー」
「…ありがとう」
144人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シーク - とても面白い作品をありがとうございます!続き頑張ってください! (2018年8月10日 3時) (レス) id: 364cb89ff0 (このIDを非表示/違反報告)
トーカ - 面白すぎます これからも色々なお話楽しみにしてます頑張ってください (2018年1月20日 14時) (レス) id: 89fc125e2b (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - あやかさん» コメントありがとうございます励みになります…!これからも頑張ります! (2017年11月29日 0時) (レス) id: 34d75070df (このIDを非表示/違反報告)
あやか - 面白くてこの話すごい好きです!これからも頑張って下さい!! (2017年11月20日 0時) (レス) id: 1e6e72e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - りりりさん» コメント嬉しいですありがとうございます!!このあと久々に更新しようと思っています…! (2017年11月19日 16時) (レス) id: 34d75070df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あー | 作成日時:2017年9月14日 1時