とあるYoutuberのおはなし

サグワと散歩 ページ20

「サグワなにかったの〜」

「お菓子何個かかったー」

「あとでわけて〜笑」

「えー？しょうがないなあ笑」

今日もAが仲間家に遊びにきていて、食料を買いにコンビニへ行ってきたところ。

相馬さんは撮影でいなくて親方は一緒についてこようとしてたけど、俺はある話しをAにしようと思っていて、そのことを伝えたら親方はすぐにわかってくれた。

「あ、そういやAー」

「？どしたのーサグワー」

歩きながら話しかけると、Aはいつも通りにこっと笑ってくれた。
多分なにか話があることは察してたと思う。
待ってたよーなんでも話してーって顔して受け入れてくれるのが嬉しい。

Aは感覚が同い年くらいだと思ってて、むしろたまに年下なんじゃないかと思うくらいガキな瞬間あるけど、なんだかんだ年上のねーちゃんだなーってこういう時だけは思う。

「俺ね、相方募集しようかと思ってて」

「え！？」

あ、思ったより吃驚してる。

「サグワが？」

「俺以外に誰がいんの笑」

「や、でも、結構びっくりしたかもー」

Aは自分の両頰を手でおさえて落ち着こうとしているようだった。

「急にどうしたのー？心境の変化？」

「んー、まあそんな感じ」

「そっかそっか」

「え、ぶっちゃけAはどう思う？」

Aは腕を組んでうーん、と唸る。
真剣に考えてくれてんのはありがたい。

「サグワはね、わたしと一緒のタイプかなって思ってたのー。基本1人でやってたまに誰かがいて、って形の方が向いてるというか、やりやすく感じるタイプなんじゃないかなって」

「えー！なに、普段そんなこと考えてたの」

「そうそう。ね、普段こんな話ししないもんねーなんか変なかんじ笑」

照れ隠しみたいに笑うAが可愛いし、普段そんなことも考えてくれてんのかと思うと嬉しい。
でも、1人のが向いてるってAは思うのかー。

「じゃあ、A的には反対？」

そう聞いてみるとぶんぶんと横に首を振るA。

「反対じゃないよ！相方がいたら、意外と新たなサグワが開花するかもしれないし笑」

「新たなサグワ笑」

「ふふ笑 なにより、サグワが真剣に考えてそうしようと思ったんでしょー？応援するに決まってるよー」

「わっ」

また照れ隠しなのか、Aが横からがっと体当たりして腕を組んできた笑

「手伝えることあったらいってね！」

「…うん！ありがとA」

頑張らなきゃって気持ちになりながら、俺たちは腕を組んだまま家に戻った。

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