天内理子の親友【呪術廻戦】

全てが憎い ページ17

走って走ってさっきとは真逆の近未来な建物についた

『(ここに、理子ちゃんがいるはず…)』

確認するためにちーちゃんをチラッて見ると、確かにあそこを指差してた

建物に向かって走り出した

生きててくれればいい

そう願いながら

そしたらバス停で会ったガチムチ男が建物から出てきた

？「あーお前ここのやつ？もう終わったけど」

終わった？終わったって？

『なに、が、ですか』

？「とぼけんなよめんどくせえ

『天内理子の死体の受け渡しだよ』」

ガツーンって強く頭を殴られた気がした

一瞬音がなにも聞こえなくなって、上下感覚が消える

息が荒くなる

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ！！

だって約束したもん理子ちゃんと、「また明日ね」って

悲しいことが一気に押し寄せると、人って泣けないんだね

頭が現実逃避して何も考えられない

？「あー3000万で何すっかな。まずは競馬か」

3000万

その言葉で概要は分からずとも一つだけわかったことは

コイツはお金だけのために私の大切で大好きな掛け替えの無い理子ちゃんを殺したんだ

『ぶっ殺してやる！！！』

私に背を向けていた男がめんどくさそうに振り向いた

？「何オマエ、やんの？」

『出て来い、ちーちゃん！！！』

怒りで目の前が真っ赤になった

初めて、ちーちゃんを「お願い」じゃなくて「命令」で呼び出した

いつもは私に優しく纏わりつくちーちゃんが、私と気持ちと同化してるのか跡が残りそうなほど強い力で私を掴む

？「なんかめんどくせえオーラしてんな」

見えねえけどってお茶らけてケラケラ笑う男が憎い

理子ちゃんを殺したあの手が憎い

理子ちゃんを金だけのために見たあの目が憎い

理子ちゃんを卑怯するあの口が憎い

全部全部全部！

『お前が憎い！！！』

初めて人に対して殺意をぶつけた

もうこの男を殺す以外何も考えられない

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