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ぼん「ゆうたどこ行くの?」
ゆうた「んー、ちょっとね。」
フラッと出かけたゆうたは、海沿いのカフェへ向かった。
サーフボードを飾った小さなカフェの窓辺には、よく見る姿が。
ゆうた「Aさん!」
「…ゆたくん!?」
ゆうた「来ちゃった。」
「びっくりした〜。年末に沖縄行くってやまとから聞いてたけど、まさか会えるとは思わなかった(笑)」
ゆうた「…会いに、来たんだよ。」
Aは悪戯に微笑むと、ゆうたを手招きした。
「みんなは?」
ゆうた「ホテルの方。」
「近く?なんてとこ?」
ゆうた「なんだっけなー、リッツカールトンホテルだ。有名なとこ。」
「あー、出資してるとこだ!私もいまそこ泊まってるよ!」
株主優待で最上階に泊まっていたA。リゾート開発の会議のため、年末年始は沖縄で過ごすことをゆうたとやまとは知っていた。
ただ、ゆうたはAが好きそうなカフェを調べて、おそらくいるであろう場所まで割り出してきた。
「でも何でこのカフェわかったの?言ってたっけ?」
ゆうた「なんとなく。Aさんが好きそうだなーって思って。」
やまとより、ゆうたはAの好みを知っていた。
「私もね、ゆたくんも好きだろうなーって思ってたとこだったよ。」
Aの向かいに腰掛けると、奥の店主からAはビールを2本受け取って、一本をゆうたへ手渡した。
「あ、ごめん、仕事だっけ?」
ゆうた「今日はオフ。Aさんと飲むの初めてな気がする。」
「たしかに!じゃあ、初めてに乾杯っ。」
コツンと瓶のビールを合わせると、Aはなかなかの勢いで半分ほどを飲み干した。
ゆうた「飲むねえ(笑)」
「ゆたくんあんまお酒飲まない?」
ゆうた「あんま強くないからなあ。」
「へへ、私も〜。」
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作者名:aki | 作成日時:2022年3月24日 20時