フラクタル構造とはなんぞ？２

願い(fkr) ページ10

※こちらは幸せなお話ではありません。無理な方はお戻りください。







どうして私はここにいるのだろう。


どうして私は生きているのだろう。


ねえ、どうして？


答えなんて見つからない、


心の中は真っ暗闇。


ただ、


あなたの笑顔だけは確かに輝いていた。



「ふーくらさん！ポテチ食べます？」

「ん？ありがとう。どうしたの？」

「どうしたって？」

「Aが僕にポテチくれるなんて珍しい、というか初めてじゃん」

「余っただけですよ」

「ふーん？なんか、Aらしくないね」


私らしいって、なに？


「やだなー、ふくらさん。なに言ってんの？」


わからない。


「まあ、いいや。来週の撮影さ、遠出だから代わりに出てくれない？」

「それは、無理、、かな」

「予定あった？じゃあ、しょうがない俺が行くか」

「ふくらさんこそ、らしくないじゃん」

「そう？」

「遠出かって出るなんて」

「Aが予定あるなら仕方ないでしょ」


予定なんてないよ。


何もない。




失うことなんて、怖くない。




そうだ、怖くない。




私が居なくなっても、あなたは変わらず笑っているんだろうな。



そうだといいな。








「なんで、？ねえ、伊沢っ！」

「ふくらさん、落ち着いて」

「なんでだよ。昨日まで、半日前まで一緒に笑ってたじゃん」

「俺だって、、俺だって何がなんだかわからないんですよ」

伊沢に朝早く呼び出された白いばかりの部屋には、ただ眠っているだけに見えるA。すっかり冷たくなった手を握っても、彼女が握り返してくれることはない。









「ふくらさん、大丈夫ですか？」

「、、ん？伊沢何か言った？」

「いえ、少し休んだらどうかなって」

「そんな暇ないよ。やらなきゃいけないこといっぱいあるんだから」

パソコンには完了済みのタスクばかり並ぶ。いまとりかかってるので最後。

「ねえ、伊沢」

「なんですか？」

「、、ううん、何でもない。お疲れさま」





毎日、希望なんて持てなくて、


夢ばかり追いかけて、


こんな俺をみたら“俺らしくない”って笑うのかな。


それでも俺は、返事がない空に呟く。


「ねえ、Aにも見えてる？今日も星が綺麗だね」

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