歳の差なんて(ymmt) ページ7
暑さと息苦しさと、妙に覚醒している脳内のせいで飛び起きる深夜3時。
「っー！！」
うとうとから浅い眠りについたのがいけなかった。思い出そうとすれば、段々と忘れていく内容に夢だから大丈夫、と自分を落ち着かせる。
(はあ、もう寝れないな)
年甲斐もなく怖い夢を見て眠れなくなるなんて。
一時期、私は朝明るくなるまで眠れなかったし、テレビや動画を点けながらじゃないと眠れなかった。今もその名残のせいか“音”のない状態で寝るのが怖くなる。
いま思えば、当時は多分精神的に病んでたんだと思う。誰と喋ることもなく、無意味にスマホの電源を切って繋がりを断ち、朝が来たことに安心と絶望を感じて目を閉じる。
アイドルやモデルさんほど体型を気にしていたわけではないけど、さすがに一般的な成人女性として体重が40キロを下回った時はヤバいと思った。
そんなこともあったな、なんて自分の中では消化出来たと思っていたけど、どうやら自分が思っている以上に大きな爪痕となっていたらしい。
「A？どうしたの？」
「ごめ、、起こして」
「A？」
「よし、、あ、、」
上手く口が回らない。おいで、と抱き締められる。
「大丈夫、怖くないよ」
私を抱き締めつつ、ぽんぽんと優しくリズムをとってくれて、私はそれに合わせてゆっくり呼吸する。
「落ち着いた？」
「、、うん。ごめんね、起こして」
「ううん。怖い夢でも見た？」
頷いて、ぐいぐいと肩口に顔を擦り付ければ、優しい手付きで頭を撫でてくれる。
「ふふ、猫みたい」
「もっと撫でて」
「はいはい。珍しいね」
私の方が歳上だから、しっかりしなきゃ、なんて余裕は全然無い。
今は彼の優しさが心に染みる。
「、、イヤ？」
「ん？なにが？」
「私の方が歳上なのに、甘えてばかりで」
「そんなことないよ。僕は嬉しいよ」
「嬉しい？」
顔を離して彼を見る。部屋は真っ暗だから表情はちゃんと見えないけど、いつもと同じ笑顔を向けてくれている、、気がする。
「男はね、好きな人に甘えられると嬉しいものなの」
「そうなの？」
「まあたまにはね、僕も甘えさせてもらいたいなあって思うけど」
えへへ、と笑う彼の可愛さには勝てない。
「よしくん、可愛い」
「ありがとう。でも僕はカッコいいって言われたいなあ」
大丈夫、わかっているよ。
「よしくんは、カッコいい自慢の彼氏だよ」
そう呟けば腕の力が込められて、安心感からそのまま眠りにつけた。
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にゃにゃ(プロフ) - ありがとうございます。ハマったところにこちらに出会えまして、あまりの幸せにめまいがしています。本当に素敵なお話たち。こんなにときめくと思いませんでした。ありがとうございます(ToT) (2021年11月8日 16時) (
レス) id: 2ad0412afb (このIDを非表示/違反報告)
亜杞(プロフ) - にゃにゃさん» そちらでしたか！１年前のお話でしたから書いた本人も忘れてましたwのんびり楽しんでくださいね！ (2021年11月8日 16時) (レス) id: 892b969d86 (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃ(プロフ) - 勝手がわかっておらずすみません。初めてこういう世界を知ったところで興奮状態で書き込んでおりました。「悪戯」の感想でした！読むお話が全部素敵で、少しずつ大切に読ませていただいてます。また感想書かせていただきます。 (2021年11月8日 16時) (レス) id: 8b6663a836 (このIDを非表示/違反報告)
亜杞(プロフ) - にゃにゃさん» コメントありがとうございます！「関係性」についての感想ですかね？kwmrさんぽい、と読者さまによく喜んで頂いております。他にもたくさんコメントありがとうございました！ (2021年11月8日 13時) (レス) id: 892b969d86 (このIDを非表示/違反報告)
にゃにゃ(プロフ) - 最後のところでたまらず声が出ちゃいました。河村さん、、！！皆の反応もほんとその通り、脳内再生されました。楽しいですね！ありがとうございました。 (2021年11月8日 10時) (レス) @page14 id: 8b6663a836 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜杞
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月30日 0時
