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『じゃー私はそろそろ帰るな』
昼食を済ませてダラダラと過ごすみんなを横目に自分の荷物を整理していた。
重「もうちょいゆっくりしてきゃええんに」
『いやもうだいぶゆっくりさしてもうたし、そろそろ帰らんとばーちゃん心配しちゃうし』
『あ、大くん 服洗って返すな』
大「ん、いつでもええで〜
家まで送ってくわ」
『大丈夫やで この距離やし(笑)』
大「えーよ、そんなん別に」
『ほんまに大丈夫!
寄りたいとこあるし ごめんな』
大くんは ちょっと不満そうな顔をしていた
けどそれには気付いてないフリをして 荷物をまとめた
『大毅くんご飯ほんまに美味しかった、ありがとう! お世話になりました! じゃーまた!』
みんなに笑いかけると バイバイ と言って優しい笑顔で手を振ってくれた
もちろん大くんも。
ギィーっと重たいドアを開けた瞬間 外の暑さに溶けそうになった
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私の帰り道は 大くんの家を出て左の道だけど、私は迷わず右に進んだ。
途中自販機で 夏らしい炭酸飲料を買って 頰にひっつけたりした
川沿いにある階段で 私は足を止めた
引っ越してきた初日に来て以来 初めて来たこの場所は 最初に来た時よりも草が短く切られてて 歩きやすくなっていた
あの日座った時と同じ場所に座って景色を眺める。
お泊まりのたった一日で色んなことがあったなあ、
東京からここへ来たら 恋なんて無縁になると思ってた。
そんな私が 今 生きてきた中で一番青春をしてる。
こんな風になるなんて考えもしなかったなあ。
目の前を流れる川を見つめながらぼーっとそんなことを考えていた
そしたら後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。
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ゆりこ(プロフ) - 昔付き合ってた人に似てるって思われるの、複雑な気持ちですね(T_T)過去の事も気になるし、今後の二人の関係も気になるし、、、更新楽しみに待ってます! (2020年2月26日 22時) (レス) id: d126540fd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くる | 作成日時:2020年2月9日 3時