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大吾くんの隣で歩く帰り道
大吾くんの隣はいつだって居心地が良い
いつもいつも話が盛り上がって長い帰り道はあっという間に過ぎる
大「んじゃ、また明日な」
『うん、また明日』
名残惜しい気持ちをグッと堪え手を振って彼に背を向ける
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大「上野!!」
パッと後ろを振り返ると真面目な顔をしている大吾くん
大「今さらやねんけど、Aって呼んでもええ…?」
その一言で飛び上がるほど嬉しくなる私は相当単純
『…ええよ』
可愛げのない私はそんな風にぶっきらぼうに伝えることしか出来ない
大「A」
大好きな彼から名前を呼ばれるだけで高鳴る鼓動
大「大好き」
『っ、…』
誰かに聞かれてるかもっていう恥ずかしさなんて忘れて大吾くんに夢中になってた。
『わ、も……き。』
大「ん?」
もう、どうにでもなれ
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「…私も大好き、だいご」
途端に顔を赤らめる大吾くんに、私も恥ずかしさがこみ上げてくる
「おれ、世界一幸せもんやわ」
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この日、お互いの名前を口にして 共に笑いあったこと、一生忘れることはない。
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作者名:くる | 作成日時:2018年6月6日 23時