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頭上から はあ と大きな溜息が聞こえた
それと同時に私の頰に手が添えられ、砂利だらけのつまらない景色から大好きな彼の笑顔が私の視界いっぱいに広がった
『大吾、くん…』
溢れそうになる涙を堪えて精一杯の声で大好きな彼の名を口にする
大「その顔、反則やわ、、、」
私の体はふわりと彼に包まれた
首に顔をうずめてみると彼の匂いでいっぱいになる
大「俺、Aが思ってる以上にあんたのこと好きやねんで」
私の耳元でそんな甘い言葉を囁く
びっくりして顔を上げると思ったより近くに顔を赤らめた大吾くんがいてまた驚いた
大「ちょ、今見んなや…」
『ふふ、かわい…』
あまりに無防備な彼に自然と笑みが零れる
大「初めてやねんもん、こーいうん
どうしたらいいか分からんねん…」
そう言って大吾くんが下を向く
大「ははっ ダサいな、俺 」
そんな大吾くんの頰に今度は私が手を添えて目線を合わせる
『そんな大吾くんが、すき』
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綺麗な顔がどんどん近づいていって、
二人の唇が不器用に重なった
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作者名:くる | 作成日時:2018年6月6日 23時