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『ただいま』



小さくそう言うと、少しだけ空いたリビングから おかえり と声が聞こえた



母「A、座って」



言われた通り お母さんの目の前に座る

いつもより空気は重くて、その空気感が怖くて自然と手に汗がにじむ



母「大吾くんと会うのは、もうやめなさい」



静かな空間にお母さんの冷たい声だけが響いた



『…なん、で』


母「なんでって、…自分でも分かってるやろ?
それにさっき大吾くんのお母さんから電話が来た」

母「向こうもAに会うのは望んでない
…その判断こそ 大吾くんのためなんやで」


『なにそれ、…私は 大吾に会いたい
今すぐ会いたい。 やのに何であかんの?』


母「…Aは大吾くんのこと何も分かってないやん、…」


『はぁ? 待ってよなにそれ
お母さんこそ大吾の何を知ってんねん!!』

『会ったこともなければ、顔も見たことない。
やのに何で分かったような言い方するん
お母さんは大吾のことなんも知らんやん!!!』



それを言い終わる頃に パシンっと乾いた音が聞こえた

私の頰は赤く染まって、ヒリヒリと痛んだ



母「大吾くんは今 危ない状況におんねん!!!」

母「あんたがおったら邪魔になるだけやねん!!!」


『っ、…なんやねん、それ… もうええ』



溢れそうになる涙を必死に堪えて、リビングから飛び出した





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けーぽ(プロフ) - 気付かんうちに大号泣しとった。映画でも、こんなに泣いたことないってくらい泣いてました。 (2019年10月15日 8時) (レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆ - Part1の後半位から、ずっと泣いてて、ここまでの感動作品は、読んだことないです!ここから、どうなるのか、楽しみです! (2019年10月12日 22時) (レス) id: 38f9af8661 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くる | 作成日時:2019年8月29日 3時

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