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あれからの記憶は一切ない。
気付いたら病院の待合室にいた
初めて会った大吾の両親は私の隣に座っていて 、お母さんは小さく震えていた
母「っ、全部あんたのせいやろ…」
母「大吾が最近体調悪いこと知ってて、…やのに何で…何で旅行なんて危ないことさせたの！！」
大吾のお母さんの目は怒り狂っていた
『体調が、悪い…？』
母「はあ…？知らなかったなんて言わせへんよ？」
『っ、…ごめん、なさい…』
溢れ出しそうな涙を抱えて、何も言わずにその場から走り去った
行くあてもなく病院内を走った
とにかく胸が苦しかった。
気付けば渡り廊下の手すりに手をかけしゃがみこんで、ずっと押し殺して我慢してた涙がドバッと溢れ出た
後ろから誰かが歩いてきてるのにも、気付かなかった
「Aちゃん、」
聞きなれない声で私の名前を呼んだその人は 私の前にしゃがみ込んで、私の顔を覗き込んだ
確かこの人は 大吾のお婆ちゃん。
『っ、私のせいで、んっ、ごめんなさい、はあっ…』
涙が邪魔して上手く喋れない
だけど、大吾のお婆ちゃんは そんな私を優しく包み込んだ
婆「Aちゃんのせいやなんて誰も思ってないで？」
その声が優しくて、温かくて反射的に顔を上げた
婆「お母さんもな、今はいっぱいいっぱいやねん
お母さんも自分を責めてたから…
けど、それが苦しくて きっとAちゃんに八つ当たりで責めてしまったんやで」
婆「Aちゃんが、お母さんが、もちろん 大吾が悪いわけやない。
誰も悪くないねん。」
この時初めて本当のことを知った。
大吾と両親とのギクシャクした関係性、旅行に行くことを内緒にしてたこと、体の調子が悪くて危ない状態だったということ
私はどれにも気付いてあげられなかった。
涙は 止まることを知らない。
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けーぽ(プロフ) - 気付かんうちに大号泣しとった。映画でも、こんなに泣いたことないってくらい泣いてました。 (2019年10月15日 8時) (
レス) id: 386d70d567 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆ - Part1の後半位から、ずっと泣いてて、ここまでの感動作品は、読んだことないです！ここから、どうなるのか、楽しみです！ (2019年10月12日 22時) (レス) id: 38f9af8661 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くる | 作成日時：2019年8月29日 3時
