【名探偵コナン夢】赤きビューローさんへ２

episode 58 ページ15

数日前のFBI会議

ジェイムズ「皆聞いてくれ。こちらのA君が協力を申し出てくれた。知ってるものもいると思うが、彼女は現在赤井くんの監視下にある元組織のハッカーアマレットだ」

その場にいた捜査官たちがざわつく。前回の会議に参加してない捜査官も多く戸惑ってる感じだ。無理もない、元といってくれているが、アマレット時代FBIにバンバンハッキングして情報流しまくった張本人だしね…

赤井「勘違いするな。彼女は味方だ」

ジョディ「信用できるの？シュウ」

赤井「俺が保証しよう。もし裏切るような行為があった場合も問題ない。俺がねじ伏せ拘束する」

ね、ねじ伏せ？拘束！？
いやいや、みなさんその一言で納得するの！？
赤井さんもどや顔やめてくださいよ！

「私はAです。赤井さんへの協力は惜しみません。信用できないとは思いますので、いいように使って利用してください」

ジェイムズ「とは言え、彼女は一般人。我々が守るべき対象であることも事実。どの程度の協力をあおぐべきか…」

私は挙手をし、ジェイムズさんの話を止めた。

「その事でお話が。ジンに確実に近づけるのは私しかいません。ジンに発信器と盗聴器を着けて組織の本部を潰しましょう？」

またざわめく。
赤井さんもまずは話を聞こうとうながした。

「私が囮になります」

そして今に至る。そう、私が囮になるのだ。
なんとしてもジンの愛車のポルシェに発信器と盗聴器を仕掛けなくてはならない。これが私の任務。でも普通に中に仕掛ければ、電話など利用時に雑音が入ってしまう。外につければ途中で落ちたり、警戒心の強いジンが発見する危険もある。だから、なんとしても外と中の中間…ドアのロックがかかる隙間に入れなくてはならない。

赤井さんは猛反対だった。そりゃそうだ、そんなことをするには私がジンあるいは他の誰かに車の中へ担ぎ込まれるチャンスしかないのだから。ハッキングで照明を消し、うまく誘導するとめちゃくちゃ説得してなんとか納得してもらえたんだから。まあ、誘導作戦は失敗するだろうけど…。

きっとジンは私をこの駐車場で撃ち殺すなんてことはしない。賭けだけどほぼ確証に近い。そのためにも、ボスのメール宛に「ラムまでたどり着いた」という脅し文句を送りつけたわけだから。

私は止めてある車の隣でパソコンを開きつつ息を潜めた。

キュッ…バンッ

ポルシェのエンジン音が聞こえ、止まる。ドアが開き、閉まる。足音は２つ…ジンとウォッカだ。

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