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茨道の先の丘に 彼 はいた
侵入者の気配を感じつつも、今まで誰一人としてここにたどり着いたものはいない
どうせ、茨に遮られてしまうだろう
「つまらぬな」
声に出してみても変わらない
しばらく月を見ていたが、侵入者が近づく気配もない
そろそろ戻らねば、リリアが心配するだろう
そう、踵をかえそうとしたとき、物凄い爆発音が鳴り響いた。
振り替えると天高くまで打ち上げられた魔力は白いオーラを纏っている。
「なんだ？」
あれを一人の魔法士が出しているとしたら、それなりに強いと見える。その気配がこちらへ近づいてくるのがわかった。
「これは面白い。来るがいい、相手してやろう」
嬉しくなり、茨に背を向け、フードを被った
急に目が会えば恐怖に顔を歪めてしまうかもしれぬ、それはつまらぬ。少し位話しでもしてみたいものだ。ここまでたどり着けた人間は居ない、僕はまだ会ったことがない。期待に胸が高まる。屈強な男か、それとも、強気な魔女か…ふふ、誰でもよい。
それが現れるのに、数十分。
それは現れた。
魔力が減っているな。あれだけ打ち上げたのだ、仕方あるまい。そう思いつつ少し振り替える。
「なっ」
茨から出てきたのは、華奢な背格好の女…いや、まだこどもか？髪の色は先程見た魔力のオーラと同じく純白。顔も幼げでかわいらしい。
茨によって傷つけられた素肌さえも美しく見えた。
その後ろからは、茨が 彼女 をねらっている。
「待て。それ と話がしてみたいのだ」
茨はそんな 主 の呟きなど聞こえないようで、彼女 を串刺しにしようと距離をとり一気に加速させる。
「やめろといっている。Repulsion 退け」
緑の魔力を放つと、茨を焼失させた
彼女 のもとへ、近づくが起き上がる気配がない。気を失っているのか？
「ふむ…城へ連れて帰るとするか。リリアがなんというか…だが、ここに置いておいてもすでに僕の領地内。変わらぬな」
ひょいっと持ち上げるが、なんて軽いんだ。
「食事も与えねばなるまないな」
やれやれと言うが、彼 の口許は緩んでいる
「面白いものを拾った。退屈させてくれるなよ？」
大切そうに抱き抱えなおすと、そう呟き城へと歩き始めた。
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恋桜(プロフ) - 桜澤さん» コメントありがとうございます。是非これからも楽しんでもらえたらと思います。 (2020年7月27日 15時) (
レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - みてて、なんだか、自分の頭の中でイメージがしやすくてずっと入ってきました。続きもこれから見ていきます！頑張って下さい！！(現在ep1中) (2020年7月27日 1時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - 翡翠さん» ありがとうございます！励みになります。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年7月9日 10時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - とっても面白い！！！頑張ってください！！！！！！ (2020年7月9日 9時) (レス) id: 4eae53d9fc (このIDを非表示/違反報告)
恋桜(プロフ) - ラムさん» ありがとうございます。少しずつ書いていきますので、気が向いたら読んでくださると嬉しいです。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: ae2ba33378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋桜 | 作成日時：2020年7月3日 3時
