ばーん【九条天】

いらいら10。 ページ15

A「天くんって本当に堅いよね!」






プロとしてのありかたを話していたのに、
目の前のこの馬鹿女は何を言っているのだろうか。
君がこんにゃくなだけでしょ。







「誰のおかげで今までやってこれたんだっけ？」





彼女のほっぺを引っ張ると「痛い痛い、」と言って反抗するべく叩いてくる。






A「天くんすぐ手だす!」



「別に君のことが好きとかそんなんじゃないから勘違いしないでよね、超迷惑。」



A「そこまで言わなくていいじゃん!！」







からかうのが楽しいね。









A「天くんは今まで何十人何百人の女の人を悲しませてきたんでしょうねー。」









はぁ？むかついた｡

無理やりベッドに押し倒すと彼女の頬が赤く染まった。

ざまあみろ｡

ちょっかいをかけるとコロコロ変わる
彼女の表情が見ていて面白い。







細い手首に力を入れてシーツに強く押し付ける。






きゅっと力を入れる彼女の身体に跨って上を取った。








はい僕の勝ち。








白い首筋を目でなぞって彼女の顔を見る。






丸くて大きい目に僕が映る、





今、君は僕しか見えない。








天くん、と言う彼女の口に指を当てる。







「僕だって男だよ、」







あぁ､彼女のこれからが少し心配だ｡



……



…






A「天くん絶対女の子の落とし方知ってるでしょ。」







「別に。彼女はもちろん好きな人も出来たことないし。」








そう言うと何故だか笑いだすA。






ほら、また僕の話聞いて笑うんだから｡
その顔本当に腹立つよ。
こっちは真剣に話してるのにさ｡









あれ、これはいつの話だっけ。
1ヶ月以上前の出来事かな。







流石にぼくもからかいすぎたな。






あの時のことを思い出すと恥ずかしくて箸が進まない。
本当に僕はA相手に何をしていたんだろうか。






まぁ、









Aは馬鹿だけど
別に嫌いじゃないかな。








だからってそれ以上もないけどね。
僕があの馬鹿好きになるとかありえないから。
はやくご飯食べよ。

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