真意パニック�� ページ50
くらげさんが言っていた共通点。全員が強制参加させられている事、その中にルームマスターが潜んでいる事。
「そんな事しなくても、人狼は稲妻くんとくじらくんだと分かったのよ？ この場にいるかも分からないルームマスターを探すより、二人を処刑してゲームを終わらせる方が効率的で簡単だと思うけど」
反対の声を上げたのは、姐さんだった。
「そんな事言ったって、おれも死にたくないよ。犠牲は少ない方が良いでしょ」
「そうよね、死にたくないわよね。弟を犠牲にしてまで残した命だものね？」
「その言い方はないでしょ……事実だけど」
稲妻は無表情ながらに、少し傷ついたように見えたが、気を取り直して話を進める。
「とにかく……この中にいるルームマスターを見つければ、おれ達だけじゃなく、今まで処刑された奴らも助かるかもしれないよ」
ルームマスターを見つけ出し、ゲノム事件の犯人だとバラされたくなければ、くらげさんやアンナさん、ライチを死なせるなと言う……脅迫じみているが、人狼ルームという空間に囚われた状態の俺達に、出来る事なんて限られている。
「三人が助かるチャンスを棒に振るの？」
「その三人を処刑させたのはアタシ達だけどね」「それは関係ないでしょ。助かるかもしれないんだよ？ 助けるに決まって……」
「……助ける？ 軽々しく言うなよ」
一際低い、誰でもない男性の声。……否、姐さんの本来の声だ。
「……アンタがライチくんを殺したんでしょう」
「……殺したって、そんな言い方は……！！」
ヒートアップする二人の言い争いに、まことさんが大きなため息をついた。
「……何を争っているのですか」
彼が向かった先は、俺でも、揉めている二人でもなかった。
「この人狼ゲームは、命懸けだ。ですから、一時も気を許す事は出来ませんよ。……ねぇ？ ルームマスター様？」
「え……俺っすか？」
姐さんの隣に座る人物……Ｋは、首をかしげた。
「……何言ってるの、何故ケイくんになるのよ」「失礼ですが、姐さんはＫ様を庇ったのでは？」「……庇った？ 何の事かしら」
姐さんはとぼけてみせたが、俺には何故Ｋなのか分からない。
「Ｋ様だけが初めてなのです。人狼ゲームは」
疑われる理由は、皆と違う、それで充分だった。
「……そうっすよねー……隠すの面倒なんで言っちゃいますね？」
「オレは、ルームマスターのケイっていうッス。改めてよろしくッス！！」
Ｋ改めケイは、満面の笑みでそう告げた――。
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くろーさぎ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます……！！そう言って頂けると大変励みになります！閲覧ありがとうございます！(* > <)ﾍﾟｺﾘ (2019年8月10日 17時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - こんにちは。面白くて一気読みしました！普段、恋愛系の作品しか読まないのですが、こういうのも良いですね。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月10日 17時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - ランさん» コメントありがとうございます！！はい、更新頑張らせて頂きます！閲覧ありがとうございました！m(_ _)m (2019年7月2日 16時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - イベントの方から来ました。読ませてもらいましたが、人狼ゲームのお話はあまり読んだことがなかったのでとても面白いと感じました。更新楽しみにしています♪ (2019年7月2日 15時) (レス) id: 48cb23a0f9 (このIDを非表示/違反報告)
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