【Q.K】明け暮れ物語 短〜中編集

依存　/koym　/リク ページ37

ymmt side

僕には
「山本さん、締切大丈夫ですか？もしだったら手伝いますよ」
僕のことを大切にしてくれる彼氏がいる。
そして、
「うん！ありがと、こうちゃん」
それに甘えてしまう僕もいる。

・
今日は僕一人で留守番。
彼は週１くらいの間隔で僕を一人にしてどこかへ出掛けて行ってしまうのだ。
寂しいよ。
早く帰ってきてよ。
でも彼にだって彼の生活があるのだから仕方ないよね。
そうだよ。
そうなんだけど、
彼がいないと僕が成り立たないんだもん。

『帰ってくるの待ってるね』

だから今日もまた、いつものように彼へメッセージを送る。

『ねぇ今何してるの』

今日ばかりは彼に頼らない日にしよう、って毎回思っているのに。
どうしても指が勝手に動いてしまう。

『教えて？』

はぁ、やっと既読がついた。
同時に疑問が生まれる。

――僕に“自立”という単語は存在しないのだろうか。

もしかしたら、もう僕の中には“こうちゃん”しかないのかもしれない。
簡単に言うと依存状態みたいな感じ？
…って、こんなの知られたら絶対嫌われるよね。

そう色々と考えながらスマホを操作していると、
「山本さーん」
聞き覚えのある声がした。
「ぇ、こう…ちゃん？」
普段ならこんな時間に帰ってこないのに。

「山本さん、LINEどうしたんですか」

LINE？
何か僕やったっけ。
覚えていない。
自身のスマホを確認すると、多量の緑色の吹き出しが目に入る。
短い文が延々と並んでいる。
僕は気づかぬ間にこれらを彼に送っていたのだ。

「あぁ、迷惑だった…よね？本当ごめんね、」

そう言って僕は深く頭を下げる。
もう取り返しはつかないかもしれないけど。
でも、できることはやらないと。
もしこのまま別れることになっちゃったら、
…そうなったら僕、これから生きれるかな。

すると目の前に立っているこうちゃんが口を開く。
「迷惑なんかじゃなかったです、けど？」
「へ？」
予想外の返答に言葉を見失う。
彼は続けて
「いや、そういうのも山本さんぽいっていうか、
　……そんな貴方がいるから俺も日々頑張れてるのであって」
と言う。
これってもしかして、

「まぁ何がどうであれ、俺は山本さん最優先ですから」

……共依存ってやつ？


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かいさん、リクありがとうございました！＆遅くなりすみません…。
自信はないのですが、どうでしたでしょうか？
貴方様の好みになっていましたら嬉しい限りです…！

追記：♡390・23000hit以上、感謝です！

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