給湯室 /izin ページ28
ini side
「乾ーお菓子食べる?」
そう言って伊沢さんが差し出してきたのはポッキー。
今日は1月11日だから……第二のポッキーの日と命名しよう。
「え、いいんですか貰って?」
「休憩がてら一緒に食べようかなって」
「やったー!ありがとうございます!」
・
やってきたのは給湯室。
この時間でここに誰もいないなんて珍しい。
大体誰か一人は絶対にいるんだけど。
一応QuizKnockオフィスの人気スポットだし。
……じゃなくて!
「なんで給湯室なんですか、?」
「ん〜、気分ー」
なんだ気分って。
休憩ならさっきのところで取ってもよかったはず。
……!?そういうことか。
「もしかしてですけど、」
そう口を開いた瞬間、伊沢さんが俺の後ろの壁に勢いよく手をつけてくる。
壁ドンってやつ?これ。
初めてされたかも。。
そんな俺をお構いなしに伊沢さんは続ける。
「バレた?さすが乾。じゃあ、
……ポッキーゲーム、一緒にしよ?」
・
「ルール破ったらやり直しね」
彼は俺にポッキーを咥えさせる。
言われたルールは、
目を離さないこと。
そして、ポッキーを折らないこと。
この2つ。
最後のはちょっと理不尽な気もするが……。
「じゃあ一回目行きまーす!」
伊沢さんはそう言って、もう一方の端からポッキーを食べ始める。
静かな部屋にサクサクという小さな咀嚼音が響く。
時が経つにつれて、伊沢さんの顔がどんどん俺に近づいてくる。
何故だか彼が普段より格好良く見えてしまう。
目の端が涙で潤む。
早く食べきってくれ。
その思いが通じたのか、彼は食べるスピードをいきなり速めた。
唇と唇が触れる。
顔が熱くなっていく。
それとほぼ同時に、伊沢さんが俺の頭の後ろに手を回す。
頭の位置が固定されてしまい、逃げようにも逃げられなくなってしまった。
何秒間かそれが続いた後、やっと彼の手から解放された。
今、俺の顔はどうなっているかは分からない。
けど、目の前にいる伊沢さんがニヤニヤしている点から、相当なことになっていると予想する。
「……楽しかった。またやろうな」
そう言い残して、彼は皆のいるオフィスに戻っていく。
傍から見たらパワハラにも見えるのだが、何せ彼は俺の彼氏だから問題はない。
でも今回の件で思った。
ポッキーの日は11月11日だけで十分だった、と。
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去年の11月11日に書けなかったので書いてみましたー
前半と後半でちょっと書き方が違ったんですけど、どちらがお好きですか?
追記:14000hit以上・♡280以上、感謝です!
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ずう。(仮) - ポテトさん» ご閲覧ありがとうございます!現在更新ができない状況におかれているのですが、なるべく早く再起できるように頑張ります!🙇 (4月13日 20時) (レス) id: e4417c6049 (このIDを非表示/違反報告)
ポテト - 読むのが遅くなりました…!もう最高です!これからも頑張ってください!! (4月13日 19時) (レス) id: 798abc9d9b (このIDを非表示/違反報告)
ずう。(仮) - (続き)でも、新しい機材が整い次第、再び活動をするつもりです。リクも頂いているのでなるべく早く再開出来ればと思っています。それまではどうか温かい心でお待ちください🙇 これはずう。本人が書いております。またお知らせがあったらここに置きます。お願いします (3月29日 22時) (レス) id: e4417c6049 (このIDを非表示/違反報告)
ずう。(仮) - 緊急事態が発生していまいました。お話の編集中に作業用のPCが壊れました😢 どういう事かと言いますと、ずう。のアカウントが再起不能になりました。どうにかログインできないかも試したのですが…。 なのできっとこの作品はこれ以上更新できないかと思います。 (3月29日 22時) (レス) id: e4417c6049 (このIDを非表示/違反報告)
ずう。(プロフ) - 野桜いちごさん» あぁぁぁ~~~ありがとうございます…励みの極みです😭😭 続きも書かせていただきます!気長にお待ちいただけると嬉しい限りです🙇 (3月29日 9時) (レス) id: 4358b1bf42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ずう。 | 作成日時:2023年10月16日 18時