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「早く逃げないと大問題ですよ！行きましょう！」
「えっ、マサル達はどうすんの？マサル達も帰ろ、マサル達も」
先生たちは、わたわたと騒がしく倉庫部屋を出て行く。
智司さんと三橋くんはまだ睨み合ったままで、開久のツッパリたちは、智司さんを力尽くで引き離した。
そんな中、私は三橋くん達と一緒にいるべきなのか、智司さんと開久について行くべきか迷って、三橋くん達と智司さんを交互に見ていた。
智司さんは怪我しているし、三橋くんと伊藤くん、今井さんも怪我している。
「……A」
智司さんは扉の方へ歩きながら低い声で私の名前を呼んだ。智司さんは怪我していて少し心配で、智司さんの方に足を向けたところで思いとどまる。
……今、智司さんについて行ったら、私は理子や三橋くんともう仲良くできなくなってしまうかな。
そう考えたらまた迷ってしまい、私は理子を見る。
理子は少し心配そうな顔をしながらも、力強く頷いた。
……ありがとう、理子。
私も頷き返し、扉から出ていく智司さん達の後をついて行った。
開久のツッパリ達の間をすり抜けて、智司さんの隣を歩く。
「智司さん、ほっぺ大丈夫？……じゃないよね、怪我してる」
智司さんの左頬は赤く腫れていて、口からも血が滲み出ていた。
「……お前こそ、アイツらと一緒に居なくていいのか」
「いいっていうか……怪我してるしちょっと心配で」
これは私のエゴかもしれないけれど、今は智司さんの側に居てあげたいと思っているのも理由のひとつ。
「こんなモンなんでもねぇよ」
この辺で一番強い智司さんはきっと、喧嘩で引き分けになったのは久々のことだろう。怪我することだって三橋くんが来てから久々のことだろうし、私が居なければ智司さんはちゃんと手当てをしなさそうだ。
「なんでもなくない！顔だよ？ほっぺだよ？ちゃんと治して」
私は他の開久のツッパリ達には目もやらず、無理矢理智司さんの腕を引いて私の家へ向かった。
智司さんは何も言わず、大人しくついて来てくれた。
さっきまで大暴れしていた大男が大人しくついて来るこの感じ。なんだか少し扱いづらい大きい犬を手名付けている気分だ。
こんなこと言ったら智司さんはきっと怒るけど。
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こいずみ(プロフ) - 青龍 葵さん» コメントありがとうございます！返事が大変遅くなりましてすみません、、！！久しぶりに更新しました。またお楽しみいただけると幸いです！！ (2021年10月21日 23時) (
レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新を楽しみにしてます。 (2021年5月3日 5時) (レス) id: e10675e39d (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - hiroさん» ありがとうございます！！ (2020年8月18日 11時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
hiro - とても面白かったです！更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年8月14日 1時) (レス) id: ed14337de3 (このIDを非表示/違反報告)
こいずみ(プロフ) - 豫さん» 果たしてお家デート(？)なのでしょうか！！笑 きゅんきゅんしていただけて嬉しいです〜！！ (2020年8月8日 1時) (レス) id: 64da7f082c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こいずみ | 作成日時：2020年7月31日 16時
